アビスパ福岡 VS 水戸ホーリーホック(レベスタ)
2008-02 福岡 VS 水戸
アビスパ福岡のホーム開幕戦の観戦に行ってきたのですが、筆者にとっても2008年サッカーの幕開けと相成りました。
スタジアムに到着して驚いたのが観客の多さ。今年もJ2での戦いに甘んじてしまった福岡でしたので、ここまでの人手は計算していなかったのですが、この観客の多さは今年の注目度の高さを表しているのでしょうか。逆に言うと今年、この観客たちの期待を裏切ってしまうと恐ろしいことにもなりかねないとも思いました。藤枝ブルックスが福岡に移転して以来、胸スポンサーとして援助していたジョージアも昨年で撤退した(チームサポートは続けている模様)事ですし、結果を出さなければならない逆風の中での船出という事だけは確かです。
さて、試合ですが新加入の選手に注目をしておりました。その中でも一番の目玉選手はグリフィス。Aリーグの得点王というふれこみで来日したのですが、得点を取るということはリーグのレベル云々を抜きにしても得点センスがあるということで期待をしてみておりました。実際、試合当初にクロスに対してディフェンスの前にでようとする素早い動きや、裏に抜けた時のスピードなど、アグレッシブに動く姿が好印象で、活躍を予感させる動きと思った矢先の怪我による交代。もっと見たかった選手でしたが、この怪我が長引くものかどうかが気になりますね。6月末までの契約ですが、そのまま退団ということにならない事を祈ります。
次に気になったのはタレイ選手。この選手は...この表現を見た人によって捉え方が変わるでしょうが、「古い時代の司令塔」というのを感じました。パスセンスとその的確さ、そしてボールを奪われない足元のボールコントロールに関しては抜群の動きを感じました。広い視野で長短のパスを織り交ぜ、またそのタイミングも秀逸。試合の組み立てやゴールに直結するラストパスも出せるポテンシャルを感じました。ここ最近での福岡にはなかなかいなかったタイプですね。
...が、反面、もしかしたらコンディションがあがっていないだけかもしれませんが、試合を通じて感じたのは運動量の少なさ。少なくとも、公式サイトにあがっている「豊富な運動量」という点を感じる事はありませんでした。前半にイエローカードをもらったシーンは明らかに遅れて守備に入ったつけ(抜かれるとピンチになる所でイエローを覚悟しても止めたところは評価できますけどね)が回ってきた部分でもありますし、スライディングなどで簡単に抜かれるシーンがあったのは今後の不安要素でもあるのではないでしょうか。タレイのコンディションが上がってきた時がまた判断のしどころなのかもしれませんが、現段階ではボランチで組む選手はハードワークのできる相方と組ませた方がチームとしてのバランスがとれていい結果が生まれるでしょうね。
実際、中盤の守備という点においては、福岡は水戸のパスの出し手に対するプレッシャーがまだまだ足りていませんでした。水戸もパスの選択肢が豊富にあるわけでもないのですが、それでも繋がれてピンチを迎えようとしていたのはパスコースを狭めるような動きが中盤に少なかったからだと感じました。繋がれた後の水戸のラストパスの精度の低さに助けられた面もありましたし、この試合は快勝しましたが、実際に福岡が昇格争いに加わるかという点は、今後の昇格争いのライバルとの試合において中盤を如何に制することができるかという所を見てみたいですね。
黒部と中払に関しては実力通りの動きを見せてくれたというところでしょうか。中払は縦の動きだけではなく、中央にしぼってから仕事ができる選手なので攻撃のバリエーションとしては高まりますね。試合終盤にはポジションをフォワードに移して田中をサイドに張らせての攻撃も試されていました。黒部もポストプレイとしっかりと得点をとる動きは見事。福岡は昨年と比べると、この黒部も含めて全体的にボールをキープできる選手が増えましたね。収まるべき時、収めるべき所でキープできるのは攻撃にしても守備にしても安心感が生まれ戦う上で好循環ですよね。
福岡では最後に中島。この選手はいい選手ですね。スピードもありますし、最後はややバテましたが、運動量もありました。キックも正確ですし、黒部のゴールを演出したフリーキックも見事。久永との息がもっとあってくれば右サイドの中村北斗とともに両サイド攻撃の軸となれる選手となりそうです。守備に関してはもっと見てみないと分かりませんけどね。彼は確か鈴木規郎と同級生だったと思うのですが、同じ高校で左足の鋭い選手が二人もいたのは驚きです。
さて、水戸ですが、筆者なりに感じたポイントとしては、両サイドハーフの出来が悪かった事があったのではないかと思います。あのポジションで1VS1で勝負できる選手が他にもいると思うのですが(真行寺など)勝負をしかけてクロスまで繋がる動きができなかったのが残念です。中盤からフォワードにボールがでて、いい形で収まった時にもそれをフォローする動きが遅れてしまう面も見れました。サイドに張ってボールを待つのか、中央にしぼってフォワードとともにゲームを作るのかという動きはチームの中での制約があるのかもしれませんので難しいですけどね。
後は水戸は全体的に細かいところの技術不足。いいパスが出てもそれが2本、3本と続いていかないのが残念でしょうがありませんでした。極めて当たり前の事ですが、いいパスが2、3本繋がって、そして最後に的確なシュートを放たないと点になりません。この点を取るプレイにおいてせっかくいいタイミングでパスを出してもそのパスのボールが正確に飛ばないかったり、シュートを放ってもそのシュートが枠をとらえ切れていないなど、もったいないシーンが多かったですね。まあ、ビジュの宇宙開発を久しぶりに見る事ができてそれはそれで懐かしくてよかったのですが(笑)
ビジュは水戸の中においてキープレイヤーとなっていました。ビハインドの際にはリスクを背負ってでも前にでて攻撃参加して十分チャンスを作り出していました。ワンツーによる中央突破は福岡のディフェンス陣を置き去りにして対応させせんでしたし、まだまだJ2でやれる選手ですね。
そういえば、水戸は、3年前にも同じ中村北斗に中央を4人抜きされてゴールを奪われたシーンがありましたが、それを繰り返してしまいましたね。今回は中央へのドリブルでPKを取られてしまいました。同じ過ちを犯してしまえば試合をものにできませんよね。
両チームともにこれからチームを作り上げていく上で課題が明らかになった試合だったのではないでしょうか。開幕してすぐでありますので十分修正できると思いますし、ここからが指揮官の腕の見せ所ですね。

コメント
ちょっと質問なんですけどね。
水戸のようなスタイルだと、
ちょっと参考になりにくいかもしれないんですが・・・
福岡は、マンマーク主体のDFでしたか?
Posted by あおおにくん at 2008年3月18日 01:24
確かに難しい質問ですね(笑)
完全に人を意識しているようには見えませんでした。水戸のフォワードとかハーフとかぽっこり空いてしまうシーンもありましたしね。
リティが今年は守備重視という言い方をしていましたが、選手の配置(たとえば逆サイドで展開しているときは反対のサイドのオーバーラップを控えるとか)を工夫しようとしている段階で、まだ細かい動き(プレスやマークの受け渡し)まで整備されているようには思えませんでした。
Posted by オオタニ@KS.net at 2008年3月18日 09:58
今年もご来場有難うございますw
ウチは去年なら負け、良くて引き分けの試合ですね。
とりあえず難しい試合を勝った事だけが収穫といえば収穫かも。
逆に水戸サンから見れば監督不在の中、負けても収穫があった試合じゃないでしょうか。
今年は去年の札幌みたいな開幕戦までにバッチリ仕上げてきたチームは無さそうですね。
シーズン前半と後半はガラリと勢力図が変わりそうな1年になりそう。
Posted by お疲れ様です。 at 2008年3月18日 19:38
ありがとうございました。
個人的には、おそらくプレス+受け渡しの
オーソドックスなスタイルになるんじゃないかと
思っていたんです。
なら、吉田にチャンスがあるかな、とか思ってですねw
でも、どうもリティは古風なタイプな感じがするので、
よほどのことがない限り吉田を使ってくれそうに無いかなぁ、
とか考えていたんですよw
Posted by あおおにくん at 2008年3月19日 01:48
お疲れ様です。さん
今年もAVIGOのお買い上げを致しました(笑)
そうですね、内容はともかく勝ち点を積み上げたのが最大の収穫でしょうね。負けられない試合はシーズンの終盤の実だけでないからですね。勝ち点3の重みはどのタイミングであげても一緒ですからね。
長いシーズンですから、どこかでチームの完成度を高めるときがくると思います。その時期が早めにくるのかそれとも終盤までかかるのかが大事ですね。
広島以外はどこのチームにもまだまだチャンスはありそうです。
Posted by オオタニ@KS.net at 2008年3月19日 09:55
あおおにくんさん
吉田はコーチング技術に長けているんですよね。
私としては神山よりも吉田の方が安定感があるので好きなタイプなのですが、リティは乗ってきたらファインセーブを連発する神山の方が好みなのでしょう。また、神山は福岡で昨年1年間やってきた実績もありますしね。
キーパーもなかなか全試合出られるポジションではないので怪我や出場停止の時にいかに活躍できるか…ですよね。
Posted by オオタニ@KS.net at 2008年3月19日 09:57
コメントする