サガン鳥栖 VS コンサドーレ札幌 (鳥栖スタジアム)

2007年11月11日 23:58

2007 - 66 サガン鳥栖 VS コンサドーレ札幌

サッカーがこんなに面白いものなのかというのを久しぶりに感じた好ゲームでした。

何よりもこの試合を演出していたのは鳥栖スタジアムだと思います。両チームのサポーターがピッチ間近から応援を繰り広げる景色、そして彼らの声が響き渡る音響。スタジアムを劇場と例える人たちの気持ちに大いに共感できます。特に、この試合は昇格が決まるかもしれないという事もありまして遠路はるばる札幌から多くのサポーターがやってきていました。鳥栖のゴール裏の3倍はいようかという大応援団。だからこそ試合としては燃える展開になったのは確かですし、そしてその札幌に打ち勝つ事ができたのはホント気持ちよかったです。

試合内容ですが、前半から終始鳥栖がペースを握っていました。鳥栖の狙いはサイドバックの裏のスペース。シンヨン、藤田が共に上下に動いてボールを引き出しながらディフェンスラインからのマークをはずしつつ、後ろの選手が余裕を持って蹴ることができるタイミングを見計らって裏への走り出しをはじめました。

確かに、札幌は中央のディフェンスは高さもあり、ブルーノはカバーリングにも長けていますので単純に中央に長いボールを入れるのは得策ではありません。ですのでサイドバックの裏、特に執拗に西嶋の裏をついてきたのは非常にいい作戦だったと思います。また、そういった意図のあるロングボールですのでチーム全体としてセカンドプレーの準備ができていました。札幌よりも一歩早く動けていたのはそういった全体の意思統一が大きかったと思います。ショートパス、ロングボールにしても全体として意図のあるプレーでしたのでひとつひとつのプレーの質が高かったですね。

このロングボールが次第に札幌ディフェンスラインに効いてきておりまして、特に後半に鳥栖が先制点を奪ってもなかなかラインをコンパクトにできませんでした。点を取りに行きたい前線と、ロングボールに対応するディフェンスラインとの間が空いてしまって三浦監督もしきりにコンパクトさを要求するしぐさが見て取れました。

もうひとつ、ただロングボールに終始する攻撃にならなかったのは高地の動きも大きかったと思います。高地がサイドバックの位置からボールをハーフに預け、フォワードがサイドに開いたところのスペース中央へ入ってくる動き。中央のスペースにはしきりに衛藤、義希のどちらかが入っていたのですが、高地もスペースに積極的に上がる事によって数的有利の状態を作ることができ、細かいパスでの攻撃につながっていました。もちろん、高地が自由に動いているときにそのスペースを埋めるボランチのカバーリングがあってこそであったと思います。高地はサイドバックからの方が動きがいいような気がしますね。

このように、鳥栖の選手が積極的にあがることができたのは札幌が攻撃に人数をかけない事も影響したと思います。札幌の前線への人数の圧力がなかったので鳥栖もリスクを最小限にして攻撃に手数をかけることができました。衛藤の先制点はまさにボランチの位置からの上がりでありまして、カウンターからでしたがシュートに対してつめることができる位置にボランチがいるのは流れの中で前線へ行けるからこその事ですね。

札幌は先制点を奪われてからもなかなか前へと攻撃をしかけることができませんでした。先制点後も鳥栖の波状攻撃にさらされ、コーナーキックの場面に対しても前線に人を置くことすらできませんでした。チームとしてのゲームプランだったのかもしれませんが、ビハインドの場面でありますので多少のリスクを背負ってでも前線に残しておく手はなかったかとは思います。選手を交代で入れて岡本、西と足元がある選手たちがつないでシュートチャンスを生むこともままありましたが、時間がせまってからはパワープレイになってしまったので彼らが生きなかったですね。

また、札幌としては藤田が止められてしまったのが誤算であったかと思います。藤田がサイドをスピードで切り裂いてからクロスをあげ、中の上背のあるツートップで勝負をするという攻撃がやりたかったのでしょうが、鳥栖のディフェンスがよく封じていました。藤田を止めた高地、吉田恵はよく頑張ったと思います。

とにかく、今日は全員がパスコースを作り、全員がボールに対して最後の一歩までアタックしていました。シュートを打つ意識も高く、守備をしっかりという軸の中での攻撃サッカーを垣間見ました。守備に関しては、特にディフェンスラインは体格的に完全に負けていながらも体を張って守っていました。それにしても今日のディフェンスラインはとてもフラットでしたね.........身長が(笑)

そして監督の選手交代。一番運動量を必要としていた両翼の選手に疲れが出たときの交代のタイミング、そして曽田が前線にあがったときに加藤をマンマークで付ける対応。スタメンの選手起用とともに監督もいい仕事しましたね。

あえて、ひとつ苦言を言うとすれば試合の中ではっきりとしたプレーができなかったり、雑なプレーがある時間帯があったこと。味方が痛んでいるときの義希の中途半端なプレー、フリーでありながら雑にさばいたシンヨンのパス、奪われてはいけない所でドリブルをしてしまって危ないシーンを作った衛藤。その他もひとりでひとつくらいは気の抜けたプレーがありました。確かにすべての時間を集中するのは大変です。しかしながらひとつのミスが失点を生むスポーツですので注意をしてしすぎることはないですから。

天皇杯というビッグタイトルも可能性は残しておりますし、夜の試合で福岡が負けたことによってダービーの結果での入れ替え順位浮上の可能性もでてまいりました。是非とも残り三戦、悔いのない戦いで全力を尽くして欲しいと思います。


 

コメント

>あえて、ひとつ苦言を言うとすれば試合の中ではっきりとしたプレーができなかったり、雑なプレーがある時間帯があったこと。

よく拝読させていただいております。

その通りですねえ。確かにナイスゲームだったんですが、取れる時間でもっと取れた気がしますし、昨日のMVPである衛藤が前に出てカットされた場面は一点ものでしたしね。

組織面やコンディションの面はいい所にありますが、いつも通りの「精度」に関しては、いつも通り宿題のままだったような気がします。まあ、コツコツやすしかない訳ですが。

あとは、このコンディションをどのくらいキープできるかですね。
最終戦はもちろんですが、天皇杯、行ける所まで行って欲しいです。

プレミアBさん、コメントありがとうございます^^

あれだけ組織的に集中して、そしてたくさんのチャンスを作ってもやっと取る事ができた1点だったのですが、たった一瞬の隙や集中力の欠如があればそれだけで1点を失ってしまいますよね。全体的にいい試合運びだったからこそ、時々現れる隙のあるプレイが目立ちました。熱くなってしまってついつい「何やってるんだ!!!」って思ってしまいましたよ(笑)

プレー精度に関してはおっしゃる通り宿題ですね。積極的なプレーをやろうとする意識はいいと思いますが、パスミス、キックミスは練習をしっかりやりなさいというお告げだと思います。練習でできないことは試合では発揮できないですから!

くどいですが、天皇杯は経営のためにも是非とも優勝して欲しいです(笑)
正月を国立で迎えるだなんてすごい夢のある話ですね^^

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