アビスパ福岡 VS コンサドーレ札幌 (博多の森球技場)
2007 - 59 アビスパ福岡 VS コンサドーレ札幌
福岡はこの試合を落としてしまうとJ1への昇格が絶望となる試合。札幌はこの試合を落としてしまうと長い期間守っていた首位の座から転落するという試合。双方にとって、今年の行方を決めると言っても過言ではない試合だったのですが、結果としては札幌が虎の子の1点を守りきって首位の座を明け渡さず、そして福岡に対して引導を渡すホイッスルが鳴り響きました。
福岡はかねてから言われていた守備がすべてだったような気がします。前半から攻撃にかける人数と守備にかける人数のバランスが非常にちぐはぐで攻めたい時間帯なのか、守りたい時間帯なのか、ゲームプランが全く見えない状態でした。
中山と石井の二人のツートップだけが攻めに転じていたときに福岡は4,5人かけてボールを奪い、実に8人以上が守備に帰っていました。そうかと思えばその後のカウンターに人数をかけすぎてボールを奪われてからの戻りが遅くなってピンチを迎えたり。
守備組織ができていないのでボールにつられる守備になりがちで、つねにボールの行くところ、行くところに守備の輪ができておりました。人数をかけたら確かにボールを奪う事はできるのですが、ボールを奪うところが定まっていないのと、あまりにそこに人数をかけすぎて奪ってからの攻撃につなげるのに苦労していました。ディフェンスラインや布部がボールの出し先を迷うシーンが何回あったでしょうか。
ボールがつながらないと次は前線の選手がボールを欲しがって次第に下がってきます。案の定、アレックスがボランチの位置くらいまで下がってボールをさばく事がありましたが、果たして彼があの場所でボールを触ることに相手チームは怖さを感じるでしょうか。彼が下がってボールを受けて前線に人がいない状態で福岡は攻撃になるのでしょうか。後半になって久藤が入ってあの位置でボールを裁きだしてから福岡の攻撃が活性化しましたが、プレーには適材適所というものがありまして、アレックスはあの位置の選手ではありません。アレックスがあの位置でさばくことを許容するチーム状態というのが福岡の現状とチーム順位を現しているのを感じました。
そして更に、守備ではあんなにボールに集まってくる選手たちが攻撃になったとたんにワイドにワイドに広がりすぎてボール保持者がパスコースが見えずにボールをつなぐことができないのは皮肉だなといったところです。相手のスペースをつくために組織を粗にして、ボールの保持者をフォローするために組織を密にするという動きではなく、ただ単にボールの行く先に対して粗密が切り替わっていたのが印象的でした。
長野を入れてパワープレーに入ったときも、左から久永、リンコン、長野、田中と横1列に並んでしまってこれでは蹴る方もどこを狙ったらいいのか分かりませんし、必ず発生するこぼれ玉を拾う確率も下がってしまいます。上背のあるリンコンと長野がもっと近寄ってボールを引き寄せることができなかったでしょうか。ロングボールを軸とするのが明らかだったので久永と田中はどちらかが中央によってこぼれ玉を拾うことに専念することができなかったのでしょうか。
さて、札幌はこの試合に対する意気込みとでもいいますが、チーム全体の高揚感がすごく伝わってそれがイエローカードやレッドカードにつながってしまったのですが、一人退場する前と一人退場した後のチーム全体の統一感が素晴らしいと思いました。
前半はかなり前からプレッシャーをかけていたと思います。福岡のディフェンスラインがボールを回している状態でも中山と石井がボールに対してアグレッシブにプレスをかける。福岡はこのプレスをかいくぐることが出来ずにボールを失うこともしばしば。ところが、一人退場した後は中山一人を残してまさに鉄壁の守備を築く形。後半に入って久藤のパスに対処できずに左サイドの裏を久永に何度となく破られた瞬間に先制ゴールの岡本に変えて池内を入れて裏のスペースを押さえにかかったのは采配としても意図が明確であり、その通りそれ以降久永の動きを封じたところは見事でした。
かといって札幌もひとときの不調を脱出したかと言えばそのような印象は持てませんでした。退場前の話ですが、前線へボールが収まって全体が押し上げる攻撃がなかなかできず、単発的にカウンターで攻めることが多かったですね。戦術は藤田のスピード、もしくは砂川のミドルのようなところもありましたし。もしかしたらダビィがいなかったからかもしれませんが、それを鑑みても今後主導権を握って攻撃的な戦いで支配するというのはなかなかできないと思います。札幌も昇格へ向けてはまだまだ茨の道が続きそうですね。

コメント
う~ん、力が抜けちゃいましたね…
まあ、後は2002年の順位を下回らない様に祈るだけです。
しかし、リティのサッカーはハマると面白いので、
個人的にはこの路線を継続してほしいなと思います。
もう継続性の無い監督人事は懲り々やし。
何せ前々監督時代に3年掛けて築いた物をたった半年で崩壊させたクラブですから…
Posted by とある福岡サポ at 2007年10月24日 15:00
コメントありがとうございます!
リティのサッカーはサイドの選手の動きがすべてを握っていると思います。その点では久永、田中と素晴らしいサイドアタッカーを有している福岡だからこそハマレばおもしろい試合ができますよね。
来年は彼らがもっともっと生きるような試合展開を作り上げることが重要ですね。田中や久永がせっかくクロスをあげても中央で決めきれない事が多かったですので、その辺りが修正できれば攻撃力とともに強さを兼ね備えるチームになるでしょう。
監督は1年でも成績が悪かったらなかなか続けさせることは難しいですよね。前回の松田さんの教訓を生かして福岡が続投という選択肢を選んだ事に対して選手も監督も応えてほしいですよね。
Posted by オオタニ@KS.net at 2007年10月25日 14:18
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