アビスパ福岡 VS 京都サンガ (博多の森球技場)
2007 - 58 アビスパ福岡 VS 京都サンガ
昇格争いへの戦いにおいて、下位チームには絶対に勝たなければならないといいますが、下位チームには勝つ事はライバルとの勝ち点差をキープするための戦いです。重要なのはやはり直接対決。直接相手を叩くことによって勝ち点差はかならず埋まります。ただし、引き分けに終わってしまえば下位チームに勝つことと同様に勝ち点をキープして終わるにすぎません。現在上位にいるチームは引き分けでも最悪の結果とはなりませんが、下位のチームは引き分けてしまうとまた一歩昇格への扉がしまってしまいます。そういう意味でいくと、試合中の展開を見ても京都は守備重視(に見える)の戦いで結果引き分けで3位をキープできましたし良しというところではないでしょうか。逆に福岡はこれで3位までの勝ち点差が変わらないまま試合数が1つ減ってしまいました。
この試合の序盤は京都は福岡のサイド攻撃を意識しているなという守備を感じました。特にサイドバックが高め上がってきたところでセンターバックからボールを受けた時のプレスの速さ。山形-田中、チェッコリ-久永のラインを抑えようとするのが明確でありまして、特に斉藤大介のプレスの速さは素晴らしく、周りの連動性によってパスコースを消して福岡がボールを失うことが多くありました。
ところが、両チームにとってのプランが崩れたのかもしれない思わぬ先制点が京都に入ります。これも福岡が右サイドでボールを失ってファールをして、再び中央へと突進されたところでファール。ゴール前の不用意なファールが得点につながることを改めて認識させてくれるくらいの森岡のビューティフルゴールでした。
福岡も徐々に攻撃のペースを上げてきます。サイドからの攻撃がふたをされていると思った矢先、城後の素晴らしい運動量とフォローで福岡の攻撃が活性化します。サイドの二人で崩す中に城後がパスコースを作る形で入ってきて、実際にボールを受けても失うことなくしっかりとつないでいました。彼の才能は松田監督が勝っていましたがここにきてリトバルスキー監督も城後を起用するようになりました。あれだけ足もとが柔らかい上に豊富な運動量を誇るボランチは起用しない手はありませんね。城後はサイドへのフォローをしたり、前線を追い越すダッシュを見せたり(うまくボールが引き出せなくて残念でしたが)と彼の動きが一番目立っていました。
城後が上がってくる機会が多くなったことにより、京都は早いプレスで前線からサイドで抑えるという守備を撤回してラインを下げないようにじっくり構えて福岡をはじき返す体形になります。この日の福岡はアンラッキーディとでもいいますか、シュートが味方に当たったり、シュートがキーパーの正面だったりとゴール前までは行っても何となくゴールの気配はありませんでした。
後半に入っても福岡の猛攻は続きます。京都は前線の二人を残してあとはすべて守り重視の戦い方。カウンターの体制になっても攻撃のフォローを作ることなくラインをあげることと、スペースをつくらないことに専念しておりました。福岡もコーナーキックのチャンスを何度も迎えますがなかなか同点ゴールを奪うに至らず。福岡攻勢のまま時間がだけが過ぎていき、ただでさえ得点をとろうとする動きのない京都がますます自陣にこもってきた後半終了前、城後に変わって入った久藤がさらに福岡の攻撃のペースをあげます。
久藤がはいってからはサイドの低い位置から的確な長いボールを前線に送るというプレーを彼がやってきました。福岡はつなごうとするあまりに単純に長いボールを入れるという緩急の駆け引きに欠けていました。それを久藤が実践することによって京都のラインがじわりと下がって、時間も相まってかさらに福岡は攻勢をしかけます。
試合もロスタイムにはいった頃、それまで何度もチャンスがありながら決まらなかったコーナーキックから福岡が同点に追いつきました。京都としてはもったいない1点でしたね。しかしながら、この1点を呼び込んだのは京都の戦い方にもあったかもしれません。早い先制点を奪ってから攻撃に関しては非常に消極的になっていました。渡辺がサイドをえぐってクロスをあげても中央に人がいないという状況でした。福岡のサイド攻撃を抑えるために両サイドバックのあがりが少なかったのも京都の攻撃に厚みが加わらない要因でもありました。
福岡は前半にもっとリンコンを使えなったかとは思います。彼は足元もやわらかくボールをキープできますので彼に意識が集中したところでサイドに展開できれば面白かったかもとは思います。ディフェンスの位置やボランチから直接リンコンに収めるというものがありませんでした。城後の行くところ、行くところで攻撃が組立てられていましたし、彼がサイドに開いていたので結果的にそうなっていたかもしれません。ただ、城後がサイドに行ってしまうと中央にボールが戻ってきたときに布部がラストパスを担う役割になってしまいます。ここがちょっと厳しかったか。布部はパサーではありませんのでシュートに至る前に攻撃が分断されて終わっていました。布部の位置に久藤がいたならば福岡は前半に2点は取れていたでしょう。ただ、2失点していたかもしれません(笑)
城後の行く先行く先と言えば、福岡はよくポジションチェンジをしていましたね。田中と久永が入れ替わったりもしていました。京都の守備は人につく形ではなくゾーンで守る形になっていたのであまり効果的ではなかったと思います。京都としてはそれよりは田中が常に右サイドの背後を狙っている形の方が攻撃が確立していて怖かったかもしれませんね。久永は疲れからか動きがやや重く、ドリブルに精彩を欠きましたが、ボールを失いそうになってもコーナーキックを得るところはさすがでした。
チェッコリはロングボールも意図のあるところを狙ってきますし、福岡の攻撃のアクセントになっていたと思います。他の選手のロングボールは意図があるのかないのかもわからず、精度も悪かったですし。
この日の他のゲームは、C大阪が札幌に勝ったことでますます上位と混戦模様になりました。また、東北ダービーでは財前が古巣から同点ゴールを奪い意地を見せました。湘南は鳥栖に勝ってなんとかくらいついて行っています。鳥栖はこの試合で完全に脱落と言ってもいいでしょう(涙)東京Vは完勝と言ってもいいスコアですね。もしかしたら東京Vの優勝もあり得ますね。そうなると7連敗したようなチームが勝ちあがるという前例ができますので、来年以降はどんなに連敗してもあきらめるなという実例ができますね。

コメント
こちとら福岡サポです。
福岡戦の観戦記いつも楽しみにしております。
俯瞰的にしかも冷静に書かれているのでとても見易いです。
やはり自分なんかがそうですけど、
主観が入るとその試合での問題が見えなくなってしまいがちですから…
今年はお互いもう難しいかもしれませんが、
いつかは勝った方が昇格できるというシチュエーションで
九州ダービーという痺れる試合を見たいです。
それに、その時の観戦記がまた楽しみかも!?
何かと五月蝿かったりするオバさんがいる博多の森ですが、
それにめげず博多の森に足繁く通って、
これからも頑張って更新していって下さい。
Posted by お疲れ様です。 at 2007年10月11日 13:07
こんにちは!いつも見ていただいてありがとうございます。
私も鳥栖の試合になってしまうと、試合中に冷静にいられませんし、終わってからも感情が入ってしまうのであまり言葉がでなくなってしまいます(笑)福岡や大分を見る方が冷静になれるのかもしれませんね。
今年は最終戦もダービーでしたし、勝った方が昇格という試合を演じるにはもってこいの状況だったんですけどね。鳥栖はもう厳しいですが、福岡はまだ全然可能性があると思いますので頑張ってほしいと思います。かなりステップアップした夢になりますが、勝った方がJ1で優勝という大きな舞台でダービーやりたいですね!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by オオタニ@KS.net at 2007年10月12日 09:38
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