サガン鳥栖 VS セレッソ大阪 (鳥栖スタジアム)

2007年9月24日 13:01

2007 - 54 サガン鳥栖 VS セレッソ大阪

昇格争いへの生き残りを賭ける戦いであったセレッソ大阪戦。必勝を果たさなければならなかったにも関わらず完敗を喫してしまいました。2-0というスコア以上に現段階での個々の能力の差を痛感しました。いまの鳥栖の組織としての戦いでの限界を垣間見た感じでしょうか。

懸念されていたセレッソの左サイドの攻撃、鳥栖の右サイドの守備においてはスタジアムで見た光景がすべてでありましょう。試合開始直後に香川に中への突破を許した際にはボランチが中で待ち構えておりまして、ドリブルの行く先を阻んでいました。左サイドの対策としては縦が鐵戸、中央にボランチを一人おいて、対人プレイで負けない限りは縦と中に人を配置して相手の行く先を阻むという形だったのでしょう。しかしながらその対人プレイにおいて格の違いを見せられ、あらん限りの突破を許してしまいました。縦へのドリブルを許し、中への切込みを許し、ワンツーでの抜け出しを許し、後ろのスペースへ走りこまれてスルーパスを許し、挙句の果てには股抜きを許す。今日の試合は右サイドがすべてでした。

突破の許し方も二通りありまして、愛媛戦で見せたように香川が中に絞った状態でそのアウトサイドにフォローが入った際の展開を押さえきれていませんでしたね。ゼ・カルロスであったり、古橋であったりが香川が作ったアウトサイドのスペースに入り込んだ時のワンツーに鳥栖が対応しきれていませんでした。愛媛戦でもこういう形が見られていたので何かしらの対策を施して欲しかったのですが、アウトサイドにくる選手にフォワードが来たときと、サイドバックが来たときというパターンに応じて対応することは困難でしたね。

もう一つの突破は単純に香川に対して鐵戸が歯が立たなかったというものです。「Stop The Cerezo」でエントリーしたとおり、後ろのスペースを補うスピードがない鐵戸を置くよりは日高を右サイドに置いたほうが単純に香川を防ぐことができていたと思います。実際、既に得点が入っておりケースが違うとはいえ、後半に高地を左サイドバックに下げ、日高を右サイドバックに移してからは香川に1対1で簡単に抜かれることはなくなりました。鐵戸は足元でコントロールするような相手にすっぽんマーク気味につくときは機能するのですが、一瞬のスピードがないために香川のような相手にはサイドバックとしては通用しないのです。今回の事がいい勉強になったのではないでしょうか。王監督が大隣に言った言葉じゃないですが、この時期に勉強されても困るのですが。

また、他にはボールの出所をやや甘くしていたところもあったでしょうか。ジェルマーノがボールを持って配給先を探していたときは、プレスを強くするのではなく、リトリートする守備体系でありました。しかし、そこから配給された先にプレスをしかけるのではなく、簡単に前を向かせていた部分があったのが、鳥栖らしくないなと思いました。ボールの出所を押さえるか(積極的にプレス)、ボールの出た先にプレスをかけるか(罠をしかけてプレス)の戦い方ができていないのは、やはり、後ろのスペースを空けたくないということで全体的にラインを上げるのを恐れていたという事が理由としてあったかもしれません。ラインを効果的に上げられないのはやはり飯尾不在の影響もあるのかなと思いました。

ボランチに関しては、バイタルエリアを空けないという点では二人の息はあっていたと思います。義希がファーストプレスに向かった時は、衛藤は中央のバイタルを埋めているという互いをカバーする動きはセレッソのミドルシュートを許していないところを見ても機能していたと思います。

攻撃に関しては、シュートにつなげたり、裏に抜ける選手につなげる長いパスの精度に問題がありました。動き出しやポストへ入るいい動きがあったときに、ボランチやサイドバックからでるボールがまったくつながりませんでした。早い攻撃を狙うというチャレンジにミスするとボールを相手に渡すことになってしまいます。前半はもう少し落ち着くことが必要であったかもしれません。

遅攻の場面においてはこれまでの戦いとして築き上げたものがあり、ボールをつなぎつつ、最後は外からクロスを入れるという形が見られました。しかしながらやはり遅攻になると相手も守備を固めてくるのでなかなかスペースを作れません。スペースがないので二列目や三列目の飛び出しができるような状態になりにくいですね。となると、遅攻でも得点が取れる形というのはストライカーに託されるのですが、せっかく崩しても藤田に対していいクロスがあがってきませんでした。これもラストパスの精度ですね。

クロスが上がってこないのは、単純に上げていい場面でムダにこねくり回して相手を交わしきろうとする動きがあったことも理由の一つでしょう。セレッソのように相手を抜ききる前にクロスを中に入れることも必要だったのではないでしょうか。高地は相手を抜ききった状態でもムダに切り返しをしてしまっている場面もありましたし。中にいる人間もボールが来るタイミングを計らなければいけないので、上げられる場面で簡単にプレイするというのは重要な事だと思います。特に、押している状態であった時間帯はセレッソが引ききってセカンドボールを拾えていたので跳ね返されても攻撃につなげていただけに、無駄なコネクリは残念でした。

廣瀬は交代してからもいいところを見せることができませんでした。野崎は中央に入ってシュートを打つシーンはよかったものの、それ以降は縦への突破において丹羽に1対1で負ける場面が増えてましたね。中央に人がいる場合は同じく抜ききる前にクロスをあげる技術も磨かなければならないと思います。

さて、先ほど名前がでましたが、ジェルマーノは博多の森で見たときよりも機能しておりました。ボールの配給元にもなっていましたし、守備においてもスペースを作らないポジショニングを心がけておりまして運動量も前よりはありました。合流してから段々とコンディションが上がってきたのでしょうが、この時期に合流して機能する外国人助っ人は非常に心強いですね。

最後に、山口のコンディションのよさは抜群でしたね。スピードはないのですが、体の向きを変えるだけのフェイントで次々と抜いていく姿はしびれました。パスも的確でしたし、今後のジョーカーとして活躍してくれそうな気がします。まあ、最後のイエローカードはベテランとしては余計なプレイですが。。。

いずれにしてもほぼ脱落と言ってもいいくらいの今回の敗戦でした。しかしながらまだシーズンは終わっていないので一戦必勝の構えで戦っていきましょう。最終的に一つでも高い順位に終わることが大事です。


 

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