アビスパ福岡 VS 湘南ベルマーレ (博多の森球技場)

2007年8月31日 10:27
2007 - 48 アビスパ福岡 VS 湘南ベルマーレ

この試合では驚くべきことがたくさんありました。

まず、驚いたのはいつもと変わらない湘南ベルマーレサポーター。土日であろうが、平日であろうが変わらずやってくるほぼ同じ人数の湘南サポーターには驚きを感ぜずにはいられませんでした。スネアドラムの人がいらっしゃらなかったのが残念でしたが。

次に、私事なのですが、博多の森へ向かうバスの途中でいろんな人と偶然会ったことにも驚きました。会社関係の人やら、近所の人やら、所属していたバレーのクラブの監督やら。サッカーに興味があるとは思わなかった方が結構博多の森へ向かっていました。いつもは車で来場しているので気づかなかったんですね。

そして、最後の驚きは試合が始まってからの福岡のサッカーの調子の悪さ。試合開始直後から間延びしてしまって前線とディフェンスラインが完全に分断されていました。中盤でボールをつなぐ選手がいないので攻撃をしかけるときにディフェンスラインからボールを受けてポイントとなる選手がいませんでした。

全体的に、福岡は攻守の切替が異様に遅かったと思います。攻めと守りの切替が悪いために選手たちの動きに流動性を感じませんでした。前半開始当初は攻撃も守備も実に中途半端な位置での展開が多く、全体を押し上げるために前にも行けない、かと言って湘南を受け止めるために全体を引くような戦術はないというやりたいことがかみ合わない形でしたね。

本来はその間延びをしないために中央で仕事ができるはずの久藤がこの試合の前半ではあまりに守備に追われていました。アジエルの動きがよかったので、左サイドのスペースを埋めたり、完全にフリーにしないために久藤が下がっている事が多く、いつものボールの拠り所としての動きが発揮されていませんでした。得意のサイドの攻撃においても尾亦が田中に対してよくついていましたし、田中に裏を取られることが他のチームに比べると少なかったと思います。サイドの攻撃は湘南に研究されていたのか、ボールを持って1VS1で勝負をしかける場面がほとんどありませんでした。相手をフリーにせずに必ず二人がつくようにしていましたね。

膠着状態だった試合でしたが、皮肉にも試合が動き出したのはひとつのミスからでした。宮本が3バックのストッパーの位置というおそらく本人もあまり慣れない位置に入っていたからなのでしょうが、ボールに対するアプローチも、ボールを持った時のパスも何かしらミスが多かった気がします。前半に湘南が迎えた決定的なシュートは、神山の好プレーにより防がれてしまいました。そしてその防いだプレーから福岡のカウンターでリンコンがヘディングシュート。福岡のミスから始まって、福岡のチャンスで終わったこの一連の攻防はサッカーの皮肉さを垣間見た瞬間でした。

後半に入ると福岡がやや攻勢を取り戻します。アジエルをフリーにするのは怖いのは確かですが、久藤の位置が前半よりも1列高めにいることが多くなりました。久藤がケアしていたアジエルを最終ラインである柳楽がケアするようにすることで全体がやや押しあがってきます。そこで前線との距離が縮まって上下にボールを差し引きできるようになったのである程度中盤を支配できるようにもなりました。しかしながらそうなるとサイドのケアがなくなるのも事実なので、前半よりは湘南が攻め入る隙もできていたのですが、ホームの利と言いますか、点を取りに行く姿勢がうわまって福岡の方が徐々に押し出してきました。

ところが、福岡に攻勢だったのも柳楽に変わって川島が入ってから再び膠着状態に戻ります。川島がボランチの位置でアジエルにマンマーク気味についたことによって前半に陥っていたボールのつながらなさが再びやってきました。間に3バックにしたり、4バックにしたり、布部の位置をいろいろ変えてみたり、試行錯誤しながらいかに攻めようか守ろうかというのを考えているのは分かりますが、リティの采配は選手交代を行うたびに段々と状況が悪化していったように思えます。

さて、膠着状態となるとミスが発生した方が負けになるのですが、この試合最大のミスとでもいいますか、石原を完全にフリーにしてしまったことが湘南の勝利につながりました。石原の動きは実に良かったですね。ボールから逃げるように、そして3枚そろっていた福岡のディフェンスラインをあざ笑うかのようにするするとマークをかわしてファーサイドでボールを受けてゴールに流し込みました。原竜太から石原に変わった瞬間に筆者は友人にメールを送りました。「石原の方がシュートがうまいから、石原が点決めるかも!」まさにその通りの展開でして、今日は原竜太の日ではなかったのですが、選手交代で入った石原がしっかりと仕事をしました。湘南としてはワンチャンスをものにした形になりました。

湘南はセンターバックの斉藤とジャーンはホントに堅いですね!中央に入ってきたボールや、飛び込んでくる選手たちを完全にミスなく防いでいました。加藤望もテクニシャンな所と落ち着いたプレイっぷりはベテラン健在というところですね。

ただ、ひとつだけ湘南が残念だったのは、最後の福岡の攻めで防戦一方だったときにフリーでいるにも関わらずむやみにクリアしたり、大きく蹴るだけだったりして福岡に攻めの機会を与えていたところ。リスクのない状態でしたら、アジエルがいいところにいたので石原と二人でカウンターもできたでしょうから、ボールをつなげるところではあえてつないだ方が時間稼ぎにもよかったんですけどね。あの時間帯で大事な試合という事でのプレーだったのでしょうが、あの場面で落ち着けないならば、昇格を狙うためにはまだまだ経験が足りなさそうに思えます。湘南は非常にいいサッカーをするチームですし、いい意味での強かさを兼ね備えるチームになって欲しいですね。

次節はダービーですね!福岡は田中が累積で出場停止になりました。ベストメンバーの福岡を倒したいところですが、相手のスタメンが誰であっても油断せずにしっかりと福岡を叩いてここのところの引き分け続きから連勝モードへとチェンジし、3位争いへ名乗りを上げたいところです。

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