サガン鳥栖 VS ザスパ草津 (鳥栖スタジアム)

2007年7月10日 10:51
2007 - 37 サガン鳥栖 VS ザスパ草津

第2クールを良い形で締めるためにも絶対に負けられない草津戦でした。

みなさんも注目していたと思うのですが、この試合では義希に変わってボランチに入った清水。彼の働きがどのようなものかによって勝敗が決するといっても過言ではなかったのですが、彼の動きについては試合の結果が語ってくれたでしょう。

義希はどちらかといえば自分でゲームを作れ、そして自分でゲームの流れを変えることができる選手。通常のボランチの仕事以外に3列目(2.5列目)からスペースへ向けて飛び出したり、ドリブル突破を仕掛けたりと自分のアクションによってゲームの組み立てをできる選手です。そのような選手が出場停止なのはチームとしても非常に痛手ですが、同じタイプは鳥栖の選手にはいません。そこで選ばれたのが清水でした。

義希と違って、清水のボランチでのプレイはその風貌とはうって変わっていたってクール。ボールを受けてアタックをしかけるのではなくて、周りに空いている選手を探して自由自在にパスを提供します。彼のパスは右足からでも左足からでもサイドに開いた選手に提供されるので草津としても守りづらかったでしょう。特に石田と小井手がサイドに開きがちな選手だったのでボールを供給できる清水がボランチにいたのはマッチングとしてよかったかもしれません。義希が自分で打開するボランチだとすれば、清水は味方を使って打開のきっかけを作るボランチですね。

守備に関しては、スペースを埋めるのはともかくとして、人を捕まえる点はやはり試合慣れしていない所が見えました。マークの受け渡しのミスが致命的にならなかったのは草津だからというのもあるでしょう。この日の草津はあまりにも中盤に動きがありませんでしたし。でもインターセプトもできていましたし、試合が進むにつれて村主とのコンビもあってきましたし、村主とユンが交代してからも後ろの方でしっかりと中央にふたをしていましたね。これからの成長が期待できる選手だというのは感じました。

また、2点目のお膳立てをした石田も開幕当初とは違っていい動きを見せていました。開幕当初は非常に窮屈なプレイっぷりが目立ち、自らの動けるスペースのなさに苛立ちを感じていたでしょうが、この試合では彼が動けるスペースも存分にありましたし、いい形でボールを受けることもできました。日高が左サイドバックであったために石田がボールをためている間に外側を回ってあがってくるという攻撃時のフォローがあったことも彼が生きた理由のひとつでしょう。何よりも後半開始早々にダイアゴナルランで、中央に入って来た彼に対して小井手が出したパスのトラップは見事でした。パスの出し手と受け手の意思が通じた瞬間ですね。ゴールが決まらなかったのはご愛嬌ですが、そこはフォワードらしい動きを見せてくれた藤田と0.5点ずつ分け合ってもいいくらいですね。

また、1点目のアシストを決めた長谷川は見事なパスでしたね。前半からちょっと落ち着きがなくてパスが不安定だったりする場面が多数見られましたが、筆者が一番目を引いた場面は前半の草津のアーリークロスをクリアした場面。鳥栖の右サイドからゴール前に鋭いアーリークロスがあがった時、おそらくセットプレイのごたごたの後だったからだと思われますが、右サイドバックであるはずの長谷川がなぜか左サイドに上がっていた草津の選手にマークについて、しかも彼より前にでてボールをクリアしました。このプレイはある意味チームを救ってくれたと思います。ポジションのバランスが崩れながらもマークの受け渡しがうまく行っていたということでしょうね。無論、得点のシーンでは相手陣内でパスカットしたにも関わらず、小井手が中央でボールを受けると猛然と右サイドをゴール前にあがってアシストを決めたあのダッシュは彼のスピードがあるからこそのプレイだったですよね。

さて、一方の草津ですが、得点のにおいを感じたのはコーナーキックの時だけだったでしょうか。その他の流れの中のプレイでは鳥栖のディフェンスをどのように崩そうとしているのかが明確ではなかったと思います。例えば執拗に裏を狙ってディフェンスラインを押し下げるとか、上がり気味だった鳥栖の両サイドのハーフの裏をついてワンツーで抜ける、もしくは相手のサイドバックと1VS1の状況を作るとか、中盤のボールを狙って高い位置でのカットからの速攻を狙うとか。

確かに、前半からは夏というのを意識した戦いだったのか、鳥栖もあまりがつがつとプレスには来ていませんでした。草津陣地のボールにはプレスを自重してどっしりと構えていた感があります。だから草津としてはほころびが見えなくて組み立てに苦労していたのでしょうけどね。

J2は中断期間がなく、さっそく明日の水曜日にも試合が組まれています。これからは体力も重要なファクターになりますので、なるべく消耗戦だけは避けて一戦必勝でガンバって欲しいですね!

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