サガン鳥栖 VS コンサドーレ札幌 (鳥栖スタジアム)

2007年6月15日 11:36
2007 - 34 サガン鳥栖 VS コンサドーレ札幌

結果的には札幌の堅守の前に破れたアクションサッカーと言った感じでした。上位進出の足がかりとしたかっただけに残念な結果でした。内容に関しては悲観することもないのですが、ディフェンスラインの事を考えると喜ぶこともできないといった感じでしょうか。

試合は序盤から互いの闘志が前面に出た熱い戦いとなります。お互いに不用意なファールが多かったものの、試合に対する意気込みが十分に感じられる立ち上がりでした。

札幌は完全に堅守速攻の戦い方。前線では4人がボールを追いかけ、後ろではディフェンスラインで4人がスペースを埋めるがごとくきれいなラインを保ち、ボランチの2人は状況に応じたポジショニングを心がける。

ボールを奪ったらまずはフォワードの二人が勢いよく鳥栖ゴールへ向かって走り出し、彼らに長いボールを出した後のこぼれだまを、遅れて上がってきたハーフの選手が拾う事ができたら、改めて全体を上げて攻めましょうかという、良く言えば堅実な、悪く言えば積極性のない戦い方。

札幌で目を引いたのは、後ろを固めている4人の前でよくボールを拾っていた芳賀でした。こぼれだまを拾えば鳥栖のチャンスというところで体をはってボールを奪っていましたね。彼がそこにいなければ!と感じた場面が多かったので、守備的ボランチとしての役割を着実にこなしていたと思います。

対して鳥栖は"前半は"ロングボールをあまり使わずに小刻みにボールをつなぎ、相手のほころびを見つけてはラストパスやシュートを狙っていました。中盤の選手のポジションチェンジも開幕当初や高地のコンバート直後に比べるとこなれてきた感がありますし、シュートに至るまでにボールを触る回数が増えてきています。岸野さんが理想としている高いボールポゼションによる攻撃の確立が段々とできてきているなというのは感じました。

ただ、前半からずっと感じていたのですが、鳥栖のプレイエリアがどうしても中央へ偏りすぎていたように思えます。札幌はディフェンスラインまでプレスに参加するわけではないので、ボランチのプレスを交わしたら、相手のサイドバックの前にスペース(ハーフとのギャップ)ができていました。そこに早めに展開して、相手のサイドバックとの1VS1の局面を作ろうと思えばできたのでしょうが、なまじっかボールがまわっていただけに中央突破を狙いすぎていたように思えます。

鳥栖がシュートを狙ったときにディフェンスによってブロックされた回数がやたらと多かったのは、中央に偏ったことから相手の人間が分散されずにサイドバックもボランチも中央へしぼりやすくなっていたからなのでしょう。単純にゴール前を固める選手が多いのでシュートの体勢に入った瞬間に札幌のブロックにかかってしまいました。

また、こういった相手こそがサイドのスペースを効果的に使うことができるユンジョンファンの出番だったのですが、累積警告のお仕置きが大きいものになってしまいましたね。山口も村主に変わって攻撃のアクセントとなったものの、ダイレクトパスによる早い攻撃に関しては残念ながらユンまでのレベルにはありませんでした。

山口といえば、後半に左45度のフリーキックのチャンスが2度ありましたが、山口、義希の双方が大きくラインを超えてしまうまったくノーチャンスのボールを蹴ってしまったのは残念。直接狙ったわけではないでしょうが、ボールを出してしまっては波状攻撃にもつながりません。

もうひとつだけ言わせてもらうとすれば、この試合に限った話ではないのですが、山城のダイアゴナルランで素晴らしい飛び出しを見せる場面に中盤やディフェンスラインの選手が気づかず、彼にボールを出せていませんでした。山城が囮にもならないし、使ってももらえないのがちょっともったいないような気がしました。あるいは、この山城の裏へ飛び出そうという動きがチームの攻撃方針とあっていないのか。

そういえば、山城がクロスを左足であげて誰もいないファーサイドにあげた事が2回あってから岸野監督に耳打ちされた事が気になります。あの耳打ちからクロスがニアに入ってチャンスにつながるようになったので、クロスの上げ方を指示されたのでしょうか。

また、後半も終盤に入ってから、3人の選手が入れ替わってそれまで細かくつないでいた攻めからややロングボールが多い攻めになってしまったのが気になります。ロングボールの攻め方もそれはそれでいいのですが、屈強なディフェンスがセンターにそびえている札幌相手ではチャンスを作る場面が少なかったですね。選手交代による攻め方の変化は、より多くのチャンスを作るために行いたいのですが、最後にトーンダウンしてしまったのが残念でした。

鳥栖の守備ですが、失点シーンは2列目の藤田の飛び出しに追いつけずに素晴らしいシュートを決められてしまいました。後半に入ってから集中がはいってないような動きでちょっと入り方が不自然でしたし、山城が入った直後でフィットしていなかったのもあるでしょう。このまま試合が終わってしまったことを考えると絶対にあげてはならない得点でしたね。

ディフェンスラインも柴小屋の負傷によってメンバーの入れ替えを余儀なくされたのですが、やはりぎこちなさがぬぐえない場面はありました。右サイドからペナルティエリア手前中央へパスが入った時に相手をフリーにしてシュートを打たれたりもしました。

前半の飯尾のオウンゴールになろうかというクリアがあったのですが、札幌のゴール前の枚数と、鳥栖のゴール前の枚数が同数で危ない場面でした。というのも、この場面を迎える前にボランチとハーフとサイドバックの3人がボールを奪いに行ったのですが、中山にかわされてサイドへ展開されてしまいました。この場面のサイドバックの選択がどうだったかはともかくとして、ボールを奪いに行ったところで奪えなかったらピンチを招いてしまいますね。飯尾様はよくクリアしたと思います。

サイドバックに関しては攻撃力と守備力が札幌と逆転していましたね。これがお互いの監督の方針というか戦術が顕著に現れていた部分だとは思います。

次節は第2クールの正念場となるでしょう。是非とも京都を叩いて上位進出の足がかりとしたいですね。

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