サガン鳥栖 VS ベガルタ仙台 (鳥栖スタジアム)

2007年5月24日 11:46
2007 - 30 サガン鳥栖 VS ベガルタ仙台

ダービーでの勝利が勢いとなって現れたのか、我らがサガン鳥栖がホームで強敵ベガルタ仙台に対して第1クールの雪辱を果たしました。

仙台は積極的にフォアチェックをしかけてくるというよりは、網をはってじわじわと追い込むような、どちらかといえば構えている状態。鳥栖は守備に入れば、後方に人数を待機させ、藤田とレオナルドも中盤まで下がって守備に参加する形。鳥栖は、後ろに人を残しつつ前線から積極的にボールにチェックに行っておりました。

試合開始直後から「いまは仙台の時間」「いまは鳥栖の時間」というように、膠着状態という形が余り見られず、互いに攻めあう展開だったのはスリル感を感じました。ただ、そのスリル感も互いに最後のクロスの精度の低さ、そして度々訪れるトラップミスによって流れが変わってしまうのは残念といえば残念。特に仙台の方は誰も居ないところへパスをだしてしまうという、らしくないパスが目立っていました。

鳥栖は第1クールは失点が多かったのですが、第2クールに入って失点が少なくなり、この試合のように1-0や2-1という試合をものにできるようになってきました。このように守備が劇的に変わったのは、組織としてチームメイトを信じる部分ができたところかなとは思います。

スペースを空けると危ないと言うのですが、スペースなんてものはフォーメーション通りにポジションを取って構えていればそう簡単に空くようなものじゃありません。じゃ、どうやってスペースが空くかといえば、攻め手が局所に人数をかけてくるので、その局所において数的不利にならないように守備側もポジションを移動する。よってその移動した場所がスペースとなって相手が攻めるポイントともなりえるのです。

このように局所に対する守り方によってスペースという犠牲が生まれてくるわけなのですが、じゃ、スペースを与えるなと言っても、相手の右サイドに素晴らしいアタッカーがいるのに、そこを人数をかけずに左サイドのスペースを空けるなというのも変な話。

つまりはバランスなんですよね。人数のかけ方と犠牲にしてもよいスペースの与え方。このバランスが崩れてしますと余分なスペースを相手に与えてしまって不利な状態になり崩されるわけなんですよね。言うなれば、スペースを空けておいてそのスペースは実は罠だったというような守備ができれば超一流の組織です。

ちょっと長くなりましたが、鳥栖は第1クールに比べてこの犠牲にしてもよいスペースの空け方が大分上手になったと思います。特に、中央のバイタルエリア前の部分を不用意に空けることがなくなりました。際どい局面でボールを競っている状態であっても、最後の砦が守られているのは、シュートゾーンに人数をかけることができるから。これは村主と義希の動きによるところも大きいのですが、ボールサイドの守備において適切な人数をかけて守れるようになったからだと思います。

ボールを追いかけて慌ててばたばたと後手後手を踏むことになり余分に人数をかけすぎてスペースを空ける。その人がいるべきポジションに人がいない。自分以外は居ないポジションなのになぜか人が居る。これは開幕直後にも書いた文言ですが、このような事態に陥る回数がかなり減りました。

チームメイトの居るべき場所、チームメイトの守備力を組織として信じることができるからこそ自分の役割であるポジション、マークに専念できるわけです。これこそ組織的守備の良い循環ですよね。吉田、飯尾、村主の経験はチームに良い影響を与えています。

とは言うものの、まったく崩されていないわけではありません。スペースの裏に走りこまれたときの長いロングボールで相手をフリーにしてしまうことがありましたし、サイドの置く深くに入られて際どいクロスをあげられたシーンも何度もありました。クロスがあがるときには仙台はゴール前に人数がかなり入ってきたので一歩間違えれば失点のピンチもありました。クラマーさんの言葉を借りますと、試合が終わったら、その試合を勉強として次の試合の準備ですよね。

それにしても高地のシュートは見事でしたし、ユンのパスも見事でした。これこそ5/7のセレッソ戦のエントリーでかいた以下の内容

-------
ユンジョンファンが入ったことによって起きる攻撃のリズムとしては、彼がボールを受けてもワンタッチでパスの出し手に戻すという一連の流れ。前線でつまってユンにボールを戻し、ここで通常のボランチでしたらサイドへ展開するか、後ろへ戻して組み立て直すかという所ですが、ユンの場合は再びパスの出し手が前を向いてボールを受けられる所へダイレクトで出したりします。
-------

に当てはまるところです。場所が低い位置ではなくてバイタルエリアであったためにすぐに高地のシュートにつながりましたが、そういうポジションを取った高地と、安易にサイドに展開せずに高地の動きを見逃していないユンのプレーが光りましたね。シュートは相手DFの渡辺の足に当たっています。シュートを打つ大切さですよね。あ、これもクラマーさんの言葉だ(笑)

愛媛戦もぜひこの調子で!

コメントする

このページのTOPへ▲