アビスパ福岡 VS サガン鳥栖 (回顧)

2007年5月25日 11:45
先日のダービーのゲーム模様を振り返ります。

鳥栖の勝ち方としてはこの上ない勝ち方だったように思えます。序盤から福岡にやや押され気味の展開でしたが、失点を1に抑えて後半に勝負、選手交代ででてきた攻撃的な選手を生かして2点をとって鮮やかな逆転勝ち。先日京都に逆転負けを喫したばかりの福岡でしたが、鳥栖は、京都が取った作戦とほぼ同じような形で試合を進めました。これは岸野監督以下、ブレーンたちの研究の成果だと思います。

京都も中盤のスペースをボランチが1枚あがって有効に使っていましたが、鳥栖はなんといっても義希。彼の絶える事のない運動量が大きく勝利に貢献していました。局所的な人数を増やすことが大事なのですが、義希が守備にも攻撃にも顔をだすことによって鳥栖の中盤を支えていました。

福岡は点をとるとなぜか中盤にギャップができます。それまではコンパクトに試合を進めているのですが、最近の試合では点を取ったことによってディフェンスラインと中盤との連携が乱れるようになりました。もっと点をとりたい前の選手と失点を抑えたいディフェンスライン。このチームとしての方向性のずれが中盤にギャップをつくります。

そしてさらに、下がろうとするディフェンスラインの裏をついたロングボール。この簡単な攻撃なのですが、福岡の中盤のバランスが悪く、セカンドボールを拾えないために2次攻撃、3次攻撃とつなげることができます。もっとも、ボールの支配率を真っ向から勝負しようとするとアレックス、布部を中心とした福岡の中盤にはどこのチームもかなわないでしょう。それだけ技術の高い選手がそろっていますし、選手たちの運動量も活発です。だからこそ、その中盤と相対しないため、徹底的に省略した単純なロングボールというのが有効なのかもしれません。サッカーの質がどうこうというのはさておきですね。

さて、ここまでは組織としての戦い方のポイント。私はこの試合の更なるポイントを左サイドバックにおきました。

鳥栖としてはやはり左サイドバックの吉田が福岡のサイドの核であります田中を完全に封じ込めたのが大きかったと思います。よーいどんのスピード勝負では振り切られますので、やや後方に構えてスペースへのパスを出させず、田中がボールを持ったときには1VS1の状態を作り、ほぼすべての勝負でボールを奪っておりました。福岡が逆サイドから攻めてくるときには中央への絞込みもよかったですし、彼の守備力が福岡の決定的チャンスの数を減らしたと言ってもいいでしょう。

対して、福岡の左サイドバックは久永。やはりディフェンスが本職じゃないだけに、センターバックがロングボールを競ったときのしぼりこみや抜かれたときのカバーリングといった気の効いた守備みたいなものを要求するのはやや酷か、といった感じですね。1VS1で完全に抜かれることはなくても、ボールの奪いどころがなくてずるずるとドリブルを許したまま下がってしまうこともあります。彼はサイドバックよりも攻撃で前に置いたほうが力は生きると思います。守備が崩壊しつつあるいま、いっそのこと宮本をサイドバックにしてセンターバックに長野か柳楽を置くとかですね、そういったことをリトバルスキーは...やらないな(笑)

最後に。岸野監督の点を取ったときのあの喜びようを見せられたら鳥栖が好きなんだというのもすごく感じますし、応援しないわけにはいかないですよね。

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