デットマール・クラマー氏講演会(抄録) Vol.2

2007年5月30日 11:50
クラマーさん講演会の続きの更新、遅くなりました<(_ _)>

さて、クラマーさんの講演に続きまして、続きましてパネラーの皆様によるパネルディスカッションが行われました。

◆パネルディスカッション

司会:信川氏
パネラー:(ジャーナリスト)賀川氏、釜本氏、リトバルスキー監督、クラマー氏

<<賀川氏 談>>
私はジャーナリストとして現役ではないが...壇上から皆様の写真は撮ります → 会場笑い

(※筆者注 話を聞く中では賀川氏が一番ユーモアセンスと人格的風格を持ってらっしゃる気がしました。もちろん大年配だからというのもあるでしょうが。だからこそクラマーさんも賀川さんと長い付き合いができるのかなと思いました。)

いまのサッカーの何がメキシコ五輪時代と変わったかというと、いいスタジアムでいい雰囲気でやれる。芝生のスタジアムなんて当時はなかった。昔、平和台にアーセナルが来たときには、でこぼこのグラウンドであったので1-0であった。昨日のスタジアムだったらぼろ負けしている → 会場笑い

◆ サッカーに関して一番印象深いこと
<<クラマー氏 談>>
サッカーに関して一番印象深いのは9歳の時のクリスマスプレゼントでサッカーシューズをもらったこと。

<<釜本氏 談>>
サッカーをやったら外国へ行けると聞いてアジアユースで外国へ行ったとき。
それ以来は苦しいことばかり → 会場笑い

<<リトバルシキー氏 談>>
最初にもらったサッカーシューズはサイズが大きくて靴下を詰めて、スキーの板みたいな状態だったこと。もちろん、クラマーさんから教えてもらったことも。
ワールドカップの決勝で2回負けた。取り戻すのにもパワーがいる。自分も取り戻してパワーを持ち直して3回目の決勝では勝てた。サッカーに24時間打ちこめた。クラマーさんもトライすることと言ったが、ネバーギブアップが大事。

◆ 日本について国際的に成功するには何が必要?

<<クラマー氏 談>>
当時に比べて日本が成功するのは難しい。釜本は学生でデビューしたし、リティの言うようにすべてをサッカーにささげることが大事。
以前は横山さんが熱心に代表のコーチをしていた。
釜本もトレーニングを重ねていた。
留学して質を高めていた。
日本車とBMWの比較でも分かる。日本車は質が高いのでドイツでも売れる。
とは言っても時代は変化する。チームという事を念頭に置いてサッカーに対するエネルギー、犠牲を厭わないものがあればよい。チームのためにエゴを捨てること。フリーランニングのみではない、チームの一員としての責任。

<<釜本氏 談>>
昔はアマチュアでサッカー以外に勉強も仕事もあった。自分を高めるためのトレーニングをしていた。
今はプロ。自分が要求されているものを自覚しないといけない。

いまはストライカーが育たない。シュートの練習が少ない。ストライカーとしての動きがない。バックの人間がシュートの練習をしてもいけない。出し手と受け手の練習がある。チームとしての形が作れていない。Jリーグは外国人ばかりが得点王になっている。ストライカーを育てることが大事。

<<リティ氏 談>>
文化と教育が阻害要因となっている。ゴールスコアリング、国際的な選手も含めてフィニッシュ(ミスショット)に責任を負っていない。練習を重ねるのも必要だが、練習は他の国もやっている。

日本の教育は平等が強調されている。18歳でスペシャリストになるのは難しいかも。ドイツの成功理由は技術的、精神的にもだけど、恐れずにやること。何も考えずに「Just Do It」

<<賀川氏 談>>
私はちょっと違う考えでして。国民性、社会環境のせいにするのがよくない。
スペシャルの選手を出すのは難しいことではなく、釜本のような選手も出現する。「点を取らないとおもしろくない」という気持ち。ドイツもベッケンバウアーのような異端児もいるし。

ジレスは小さいのも特長ということで大選手になった。個性を伸ばすことが大事。

日本の文化は西から来ている。昔はラグビーが盛んであった。いまは西でもサッカーが盛ん。

◆信川氏 アビスパについてはどう思いますか?

<<クラマー氏 談>>
1試合しか見ていないので意見は言えない。ホーム、アウェーと試合を見ないとここでは言えない。

<<信川氏 談>>
これまでつらい12年間でしたが、何かアドバイスになることでも...。

※クラマー氏はあまり気が進まない様子でしたが、信川氏の熱意に押されたのか重い口を開きました。

<<クラマー氏 談>>
試合はすべての試合はいい試合はできない。良い時もあれば悪い時もある。やはり、試合を見ていないので簡単には意見できないが、手助けはしたい。交流はしたい。

<<信川氏 談>>
毎試合、ドイツにDVDを送ります → 会場笑い

<<釜本氏 談>>
アビスパの選手を私は知らない。12年間で選手をとっかえひっかえしている。選手が結果を出すためにはサポーターの皆様も必要。カップ戦で勝つことはあっても、リーグは難しい。メンタルもハードに。ガンバ時代にはすぐに「釜本やめろ」と言われていた(笑)サポーターは厳しい視線ももちろん必要だが、長い目で見て欲しい。

<<リティ 談>>
パーソナリティがキー、人がキー。コーチとして数ヶ月で結果を出すにはクラブのために生き、死を厭わない選手を選ぼうと思う。サポーターはそのことに気づくだろう。そういう選手を集めてスペシャルなチームを作る。

まずはワークハード。クラマーさんからのアドバイスを選手も信じて頑張って欲しい。

◆ 子供の頃のトレーニングについて
<<クラマー氏 談>>
小さい頃、ドルトムントでプレー、チェコ人がコーチだったが、コーチはサッカーにすべてをささげていた。他にはないのかと思ったが、女性にもささげていたかも → 会場笑い
それが私にも感染してしまい、そうこうしていいプレーができていた。

スキルは小さいころが大事。ヘディングの練習はボールをロープにかけて50回ほどジャンプしていた。ひとそれぞれ高さはあるけれど、グラウンドはみんな同じ高さ。芝生の下1cmでプレーする気持ちで。

ヘディングの練習をよくやっていると、いいヘッドプレーヤーができた。背の高さの不利を消せた。

<<賀川氏 談>>
戦時中、クラマーはパラシュート部隊であった。運動神経がある。私はパイロットをしていた。そういう縁もある。

今回、クラマーさん通訳が若い人物を指定したのは聴衆の前で通訳をやって成長してほしいからだろう。将来の学びのために。クラマーさんは常に何かを考えて物事をやっているひと。彼はステップを考えて物事をやっている。

(ここで、通訳がしどろもどろの理由が分かりました。賀川氏からのフォローは心の暖かさを感じました。)

日本協会に長沼、岡野をというのはクラマーさんからのアドバイス。FIFAコーチングコースでクラマーさんが30年ほど前に日本に置いていったのがいまのコーチング技術の上昇。

いろいろとクラマーさんのやり方がやっと分かってきた。いま分かったのは遅いけど(笑)

◆ 最後に一言

クラマー氏 「Just do It」
釜本氏 「前進あるのみ」
リティ氏 「Learn to love football」

アビスパ福岡 VS コンサドーレ札幌 (博多の森球技場)

2007年5月29日 11:42
2007 - 32 アビスパ福岡 VS コンサドーレ札幌

ということで、博多の森はこれまでとまるで同じシーンを見ているかのような試合結果と相成りました。前半はほぼ圧倒的に攻めているにも関わらずに、後半にペースの乱れから失点を喫する。この戦い方は修正できないものなのでしょうか。

それにしても札幌の徹底的な守りと攻めの切り替えにはこれまで首位でいる理由がなんとなくわかるようでした。相手がディフェンスラインでボールをまわしているときには4-3-3のような綺麗な3ラインを引いてくさびにボールが入った瞬間に相手をおしやっていく。そしてボールが深く入ってきたときには人にしっかりとついてシュートコースを防ぐ。嗚呼まさに三浦ディフェンス!

福岡は前半からリンコンにボールが収まり、そこからの展開で必ずシュートにつなげていました。ボールを失わずにラストの部分では多少無謀なチャレンジはあったものの、シュートやクロスまでしっかりとつなげるところは技術の高さと組織での攻撃力を感じました。

ところが、どうしても試合が進むにつれて前がかりになってしまうのが最近の福岡でありまして、前半であるにも関わらず、相手選手も含めて選手全員が相手陣内に入ってしまうシーンもあり。

札幌の徹底性を感じたのは、普通は相手のセットプレイ(コーナーキック)の場面では、足の早いフォワードを一人最前線に残したりするものでしょうが、札幌は前半から全員がゴール前を固める守備をしていました。それに乗じて福岡はセンターバックの選手もゴール前に上がったりしたのですが、リティ監督の指示でやはり守備位置に戻ることに。ここにも全体が前に行こうという意識がですぎているのかなと思いました。

その最たる結果が最後の札幌の決勝点につながったわけです。カウンターからのクロスが上がったときには札幌の選手は3人入って来ていましたが、福岡は遅れ気味で2人が追っていただけでした。ちょうど3年前の入れ替え戦の柏戦での失点を見ているかのよう。攻めは最大の防御といいつつもリスクマネージメントができていないのが顕著になってきていますね。

とは言うものの、福岡がチャンス自体をかなり作ったことも確か。フィニッシュが決まって前半から3-0になっていれば軍配は福岡に上がったはず。ところが札幌のゲームプランにやられて1-2で敗北。ここに来て戦い方を模索しないといけない状態になったのは、監督としてもちとつらそうですね。

札幌は見事なゲームプランでした。守備もぎりぎりのところでなんとか耐えています。しかしながら、どうしてもゴールの奪い方という形がはっきりしていないような気がしました。強力なアタッカー、ストライカーというのが確立されていない感じです。シーズンも終盤に差し掛かり、勝ち点1が欲しい下位チームが単に守備だけ固めてきたときにスコアレスドローや1-1のドローで終わるという時期がやってきそうな気がします。そこまでにいかに守備のバランスを壊さずに攻め方を確立できるか。これが昇格へのポイントじゃないでしょうか。

とは言え、J2の中ではレベルが高い試合を見させてもらいました。

愛媛FC VS サガン鳥栖 (愛媛県総合運動公園陸上競技場 )

2007年5月28日 11:43
2007 - 31 愛媛FC VS サガン鳥栖

愛媛に行ってきました。

正直な感想と致しましては、選手個人個人の能力において差があるように感じ、それがそのまま結果に現れた気がしました。特に、ビルドアップにおいて、ミスがあったほうがボールを失うわけですが、愛媛の方が段階のはじめの部分でミスが多かったです。
それが単純にシュートまでつながらなかった部分でしょう。シュートも惜しいチャンスはありましたが枠へ行かず。鳥栖はその部分ではシュートまでつなげることはできましたが、シュートミスもさることながら佐藤の好セーブもありましてなかなか得点できず。

前半は鳥栖は攻めにかける人数を抑えて攻撃していた感もありました。その分、愛媛の攻撃に応対する時間も長かったのですが、後半になったら攻めにかける人数を増やしてくるとはじめのうちはほぼ一方的な展開に。ただ、、後半開始早々から村主のフリーのヘディングがバーを超え、レオナルドのシュートがポストを直撃し、藤田のシュートもキーパーの正面だったりと得点を上げることができず。愛媛も徐々に守備としてこなれてくるようになり、こういった展開になってしまうとスコアレスドローを覚悟したものです

しかしながらセットプレイの威力というのは恐ろしいもので、劣勢だったチームが起死回生の得点を放ったり、鳥栖のように流れの中で攻めながらも点を取り切れない状態でも関係なしにゴールは生まれます。フリーキックで先制点をあげ、終了間際ではありましたが追加点を奪って止めを刺し、徳島戦で終了間際にPKを与えてしまって引き分けてしまった試合を繰り返すことなく勝ち点3をもぎ取りました。

このあたりから上位チームと下位チームという格差が出てくる頃であり、順位が下であるチームからは確実に勝ち点を稼ぐことが上位進出の必須条件となります。次の水戸戦もこれまでの流れを維持して勝ち点3を挙げたいところです。

アビスパ福岡 VS サガン鳥栖 (回顧)

2007年5月25日 11:45
先日のダービーのゲーム模様を振り返ります。

鳥栖の勝ち方としてはこの上ない勝ち方だったように思えます。序盤から福岡にやや押され気味の展開でしたが、失点を1に抑えて後半に勝負、選手交代ででてきた攻撃的な選手を生かして2点をとって鮮やかな逆転勝ち。先日京都に逆転負けを喫したばかりの福岡でしたが、鳥栖は、京都が取った作戦とほぼ同じような形で試合を進めました。これは岸野監督以下、ブレーンたちの研究の成果だと思います。

京都も中盤のスペースをボランチが1枚あがって有効に使っていましたが、鳥栖はなんといっても義希。彼の絶える事のない運動量が大きく勝利に貢献していました。局所的な人数を増やすことが大事なのですが、義希が守備にも攻撃にも顔をだすことによって鳥栖の中盤を支えていました。

福岡は点をとるとなぜか中盤にギャップができます。それまではコンパクトに試合を進めているのですが、最近の試合では点を取ったことによってディフェンスラインと中盤との連携が乱れるようになりました。もっと点をとりたい前の選手と失点を抑えたいディフェンスライン。このチームとしての方向性のずれが中盤にギャップをつくります。

そしてさらに、下がろうとするディフェンスラインの裏をついたロングボール。この簡単な攻撃なのですが、福岡の中盤のバランスが悪く、セカンドボールを拾えないために2次攻撃、3次攻撃とつなげることができます。もっとも、ボールの支配率を真っ向から勝負しようとするとアレックス、布部を中心とした福岡の中盤にはどこのチームもかなわないでしょう。それだけ技術の高い選手がそろっていますし、選手たちの運動量も活発です。だからこそ、その中盤と相対しないため、徹底的に省略した単純なロングボールというのが有効なのかもしれません。サッカーの質がどうこうというのはさておきですね。

さて、ここまでは組織としての戦い方のポイント。私はこの試合の更なるポイントを左サイドバックにおきました。

鳥栖としてはやはり左サイドバックの吉田が福岡のサイドの核であります田中を完全に封じ込めたのが大きかったと思います。よーいどんのスピード勝負では振り切られますので、やや後方に構えてスペースへのパスを出させず、田中がボールを持ったときには1VS1の状態を作り、ほぼすべての勝負でボールを奪っておりました。福岡が逆サイドから攻めてくるときには中央への絞込みもよかったですし、彼の守備力が福岡の決定的チャンスの数を減らしたと言ってもいいでしょう。

対して、福岡の左サイドバックは久永。やはりディフェンスが本職じゃないだけに、センターバックがロングボールを競ったときのしぼりこみや抜かれたときのカバーリングといった気の効いた守備みたいなものを要求するのはやや酷か、といった感じですね。1VS1で完全に抜かれることはなくても、ボールの奪いどころがなくてずるずるとドリブルを許したまま下がってしまうこともあります。彼はサイドバックよりも攻撃で前に置いたほうが力は生きると思います。守備が崩壊しつつあるいま、いっそのこと宮本をサイドバックにしてセンターバックに長野か柳楽を置くとかですね、そういったことをリトバルスキーは...やらないな(笑)

最後に。岸野監督の点を取ったときのあの喜びようを見せられたら鳥栖が好きなんだというのもすごく感じますし、応援しないわけにはいかないですよね。

サガン鳥栖 VS ベガルタ仙台 (鳥栖スタジアム)

2007年5月24日 11:46
2007 - 30 サガン鳥栖 VS ベガルタ仙台

ダービーでの勝利が勢いとなって現れたのか、我らがサガン鳥栖がホームで強敵ベガルタ仙台に対して第1クールの雪辱を果たしました。

仙台は積極的にフォアチェックをしかけてくるというよりは、網をはってじわじわと追い込むような、どちらかといえば構えている状態。鳥栖は守備に入れば、後方に人数を待機させ、藤田とレオナルドも中盤まで下がって守備に参加する形。鳥栖は、後ろに人を残しつつ前線から積極的にボールにチェックに行っておりました。

試合開始直後から「いまは仙台の時間」「いまは鳥栖の時間」というように、膠着状態という形が余り見られず、互いに攻めあう展開だったのはスリル感を感じました。ただ、そのスリル感も互いに最後のクロスの精度の低さ、そして度々訪れるトラップミスによって流れが変わってしまうのは残念といえば残念。特に仙台の方は誰も居ないところへパスをだしてしまうという、らしくないパスが目立っていました。

鳥栖は第1クールは失点が多かったのですが、第2クールに入って失点が少なくなり、この試合のように1-0や2-1という試合をものにできるようになってきました。このように守備が劇的に変わったのは、組織としてチームメイトを信じる部分ができたところかなとは思います。

スペースを空けると危ないと言うのですが、スペースなんてものはフォーメーション通りにポジションを取って構えていればそう簡単に空くようなものじゃありません。じゃ、どうやってスペースが空くかといえば、攻め手が局所に人数をかけてくるので、その局所において数的不利にならないように守備側もポジションを移動する。よってその移動した場所がスペースとなって相手が攻めるポイントともなりえるのです。

このように局所に対する守り方によってスペースという犠牲が生まれてくるわけなのですが、じゃ、スペースを与えるなと言っても、相手の右サイドに素晴らしいアタッカーがいるのに、そこを人数をかけずに左サイドのスペースを空けるなというのも変な話。

つまりはバランスなんですよね。人数のかけ方と犠牲にしてもよいスペースの与え方。このバランスが崩れてしますと余分なスペースを相手に与えてしまって不利な状態になり崩されるわけなんですよね。言うなれば、スペースを空けておいてそのスペースは実は罠だったというような守備ができれば超一流の組織です。

ちょっと長くなりましたが、鳥栖は第1クールに比べてこの犠牲にしてもよいスペースの空け方が大分上手になったと思います。特に、中央のバイタルエリア前の部分を不用意に空けることがなくなりました。際どい局面でボールを競っている状態であっても、最後の砦が守られているのは、シュートゾーンに人数をかけることができるから。これは村主と義希の動きによるところも大きいのですが、ボールサイドの守備において適切な人数をかけて守れるようになったからだと思います。

ボールを追いかけて慌ててばたばたと後手後手を踏むことになり余分に人数をかけすぎてスペースを空ける。その人がいるべきポジションに人がいない。自分以外は居ないポジションなのになぜか人が居る。これは開幕直後にも書いた文言ですが、このような事態に陥る回数がかなり減りました。

チームメイトの居るべき場所、チームメイトの守備力を組織として信じることができるからこそ自分の役割であるポジション、マークに専念できるわけです。これこそ組織的守備の良い循環ですよね。吉田、飯尾、村主の経験はチームに良い影響を与えています。

とは言うものの、まったく崩されていないわけではありません。スペースの裏に走りこまれたときの長いロングボールで相手をフリーにしてしまうことがありましたし、サイドの置く深くに入られて際どいクロスをあげられたシーンも何度もありました。クロスがあがるときには仙台はゴール前に人数がかなり入ってきたので一歩間違えれば失点のピンチもありました。クラマーさんの言葉を借りますと、試合が終わったら、その試合を勉強として次の試合の準備ですよね。

それにしても高地のシュートは見事でしたし、ユンのパスも見事でした。これこそ5/7のセレッソ戦のエントリーでかいた以下の内容

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ユンジョンファンが入ったことによって起きる攻撃のリズムとしては、彼がボールを受けてもワンタッチでパスの出し手に戻すという一連の流れ。前線でつまってユンにボールを戻し、ここで通常のボランチでしたらサイドへ展開するか、後ろへ戻して組み立て直すかという所ですが、ユンの場合は再びパスの出し手が前を向いてボールを受けられる所へダイレクトで出したりします。
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に当てはまるところです。場所が低い位置ではなくてバイタルエリアであったためにすぐに高地のシュートにつながりましたが、そういうポジションを取った高地と、安易にサイドに展開せずに高地の動きを見逃していないユンのプレーが光りましたね。シュートは相手DFの渡辺の足に当たっています。シュートを打つ大切さですよね。あ、これもクラマーさんの言葉だ(笑)

愛媛戦もぜひこの調子で!

デットマール・クラマー氏講演会(抄録) Vol.1

2007年5月21日 11:47
 デッドマールクラマー氏の講演会にでかけてきました。
ゲスト(貴賓席)にはサッカー界の重鎮であります長沼氏、岡野氏、杉山氏、釜本氏、松本育夫氏や、アビスパ福岡の小林強化部長、リトバルスキー監督らが。一般席にもアビスパユースの藤崎氏、サガン鳥栖ユースの川前氏らそうそうたる面々が聞き惚れる講演会と相成りました。

出来る限りの部分のメモを取ってまいりましたのでアップしたいと思います。予めお断りしておきますが、全文のメモは無理でしたので、可能な限りの要所要所の内容となっております。

また、万が一、この内容のアップに問題がある場合はご連絡いただけましたら直ちに対処したいと思いますのでご容赦くださいませ。

13:00 開演 司会・信川氏

◆ デットマール・クラマー氏講演

勝ったチームのコーチは試合が終わった後は良く眠れます。
負けたチームのコーチは試合が終わった後は寝れません。

(ここでリトバルスキー氏が立って会釈。会場には笑いが)

試合の分析をするにはその試合の前提条件や忍耐力等、様々な要因が。
現状分析をするのは難しく、希望的観測という要素はない。意思としてあるもの、現実的にあるものを知らなければならない。

試合から問題を見つけることができれば、次の試合も良い試合をする事ができる。
これは人生と同じこと。

(ここで教育論。子供は子供から学ぶ。子供は親や先生からも学ぶ等々)

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私はコーチを行ったのは90カ国。外国人コーチはどうあるべきかというのを各国で話した。ドイツ流の教え方を行ったが、ブラジル人コーチはブラジル流の教え方がある。

悪い習慣を良い習慣に変えるのがコーチの仕事だと思っている。

日本には日本のサッカーがあるので、日本人選手が日本人であることを誇りに思えるように指導をしてきた。日本が高い国であることを願う。

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コーチ・選手は自制心がいる。自信も必要。

試合に臨む際には、いい準備を行って、緊張をしないこと。
体と気持ちを熱くし、キックオフが待てないというくらいの気持ちにすること。

コーチはその選手がナーバスにならないようにすること。選手達が勇気を持てるようにすること。

これは人生と同じこと。

大きい仕事や大きい試験があるときは緊張しない事が大事。

これは人生と同じこと。

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試合はコンパス。正しい道を知らせてくれる。道を得なければならない。
サッカーの試合 = 教師
問題を抽出して競争的な練習をさせなければならない。
リティの現役時は試合の後はもっとより良い試合をやっていた。彼はどんどんよくなっていた。
私がバイエルンミュンヘン時にはそういう練習をしていた。

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「良い」は十分でない。満足せずにもっと「Better」にしなければならない。
これは人生と同じこと。
昨日の試合を見たが、ちょっとの良いで満足している選手もいた。
その話はここですることではないのでいけない話をした → 会場笑い

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サッカー=シンプル
練習増やさないといけない。身体的・精神的に高い位置に。
セルフコントロールとセルフディシプリンが必要。
(※筆者注 冒頭に話していた自制心の事かと)
試合前・試合後と言う。試合が終われば次の試合の準備。

友人に十種競技を行っている人がいる。すべてのレコードを出したあとに祭りに参加したら元の記録に戻るのに7日間かかった。自制心はすごく大事。
サッカーの選手に理解してもらうのは難しいが、これは人生と同じこと。

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統計の話をするとみんな眠くなるので統計の話はしませんが、1950年代のMFは6~8km走っていたが、いまのMFは12~14kmは走る。

(ここで通訳がミスして60km~80kmは走ると言ってしまい、リティが貴賓席から大声で訂正。筆者的には統計の話をしないと言ってその話をしたクラマーさんのギャグセンスがおもしろかったがw)

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栄養面と医療面も大事。ひざの手術は5回した。
膝の治療でミュンヘンからチューリッヒへ。手術後歩けるくらいになるまで48時間家を空けるだけでよかった。
長沼氏と釜本氏に立って欲しい。
彼らの身長の違いは栄養状態の違いだと思う(会場笑い)
ドイツの平均身長は?年前から13cm~16cm高くなっている

(通訳は誤訳で30cm~60cmと伝える。この間違いに関わらず、講演開始からずっと通訳のレベルは低いと感じていたが......からくりは後ほど)

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身体面と精神面は切り離せない。技術面も広範囲でもつべき。両チームのスペースは狭ばっている。スピードもより速くなっている。

注目すべきところはシュートスピードを上げる事
キーパーを殺すクリアのシュートを打てばよい!(力強い口調で)

サッカーの質を決めるのはシュートの数とゴールの数。
スキルはいろいろあるが、得点を決めるスキルが大事。

昔は靭帯を知らなかった。ウォーミングアップの重要性を知らなかった。知っていたのはシュートの大切さだけ。寒いときの筋トレで痛めてしまうのも知らなかった。
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現代サッカーは戦術重視。でも簡単な事で...
ボールを相手が持つ
ボールを味方が持つ。
ボールが行き来する(トランジッション)
の3つの場面のみ

昔は専門家がいた。
釜本はゴールゲッター
宮本はバックで守る。
ポジションは才能に応じる。
一人が両方の仕事をするとトランジッションのボールを手に入れることができる。

(Win Ball と Lost Ball と言っていたのが印象的でした)

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一番言いたいことはサッカーは「チーム」ということ。ベストイレブン

個々のベストを探さないで、11人でベストになる人を探す。
ボールコントロールのためのボールコントロールではダメ。
パフォーマンスのためのドリブルではダメ。ゴールのためのドリブル。
パスは特別で、パスは芸術品。

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今回、4つの高校を回ってきたが、一番タレント性があったのは6歳以下のサッカーだった。誰の教えでもなくインスピレーションでゴールへ向かうフェイントをしていた。素晴らしいプレーヤーだった。なぜ6歳の子の方が18歳よりもいいプレイをするのか。

コーチする人に問題でも? → 会場笑い

コーチすればするほど弱くなる?

私が20分~30分くらいコーチしたら6歳の子はたくさんのゴールを決めだした。

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スピードやパワーも大事だけど、正確性も大事。そしてメンタル面もアグレッシブに。

???はパワフルだった。
ミューラーもよかった。
ペレもよかった。
ペレは4回のワールドカップで12ゴール
ミューラーは2回のワールドカップで14ゴール。ドイツ代表61試合で68ゴール。1試合1ゴール以上。怪我をしているときにも40ゴール。
ストライカーしてはミューラーの方がよかった。

ミューラーは点をとらないとイライラしていた。
だから家庭生活に影響がでていた。点が入らなかった夜に娘は
「お父さんに話しかけたらダメ」
といわれていた。

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私の息子は52歳。
子供の頃は試験のときはびくびくしていた。私は休みを取って一緒にいてあげた。
プールの高飛び込みに行った。
1m → 5m → 10mとやっていた。
息子は目をつぶってしがみついていた。
私が飛び込んだらすぐに飛び込みなさいと言った。
一人で残すのが心配だったからだ。
すぐに性格は変わるわけではないが、何かやることによって自信がつく。
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私にとって講演は試合のようなもの。この試合を良くすることができない →会場笑い
講演でサッカーに関する関心を高めていきたい。

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私はたくさんの言葉を学んできた。英語、スペイン語、ギリシャ語......
日本語、中国語も歴史がある。
ギリシャの哲学者が言った。
敗北というのはトライをしないこと。
「Just Do it」
が人生のモットー。

美しい女性がよく「クラマーさん、大好きです」と言うが、言葉だけじゃダメ。実行に移してください → 会場笑い

ここでクラマーさん講演終了
この後、パネルディスカッションがありましたが、その続きはまた書きます。

アビスパ福岡 VS サガン鳥栖 (博多の森球技場)

2007年5月20日 11:49
2007 - 29 アビスパ福岡 VS サガン鳥栖

泣けました。
今日は以上ですみません。


また後日書きます。

アビスパ福岡 VS 京都サンガ (博多の森球技場)

2007年5月18日 11:50
2007 - 28 アビスパ福岡 VS 京都サンガ

昨年もこのカードは5-4という泥仕合を呈しておりましたが、今回の対戦も同じように点の取り合いでした。

前半から京都はサイド、とくに左サイドの守備がまったくできておりませんでした。斉藤大介が中央に振られすぎて三上もしぼりすぎの感があり、布部の大きな展開から山形兄弟が作るサイド攻撃にまったく歯がたたず。

小刻みにパスをまわす福岡の後手後手を踏んでしまって、この試合においてはセンターバックが危機察知能力にかけていたのもあって随分と深いところまで攻め込まれていました。

ところが、福岡が2点先行してからも福岡は戦い方が更に前目に。中盤の両サイドの選手が大きく張り出してしまって京都の中盤にスペースを開けてしまいました。ボールを奪われてからのプレスも効かず、前線でパスも回らず、次第に孤立していくアレックス。

京都も点を取られてから中盤のポイントを前目において、簡単に裏へとパスをだすようになりました。それが守備面でも攻撃面でも奏効したのか次第にサイドから崩せるようになりました。ある意味アレックスを捨てたのがよかったのかもしれません。そしてセットプレイのマークの甘さもあって京都が同点に追いつきます。

一度乱れたペースは後半になっても福岡に戻ることはありませんでした。あれだけ落ち着いていた中盤がばたばたと焦りを生み出し、京都に勝ち越しを許すと福岡ベンチはパワープレイを選択。

あれだけよかった福岡の前半に何が起きたのでしょうか。確かに審判にいらいらしていたような面はありましたが、特におかしな判定というのはなかったように思えます。メンタル面の重要さを垣間見た試合でした。

徳島ヴォルティス VS サガン鳥栖 (テレビ観戦)

2007年5月13日 11:51
徳島戦もゴール裏では鳥栖サポーターが応援を頑張っていらっしゃいました。筆者はとりあえず今年の徳島アウェー初戦はいけませんでした。アウェーで応援された皆様、大変おつかれさまでした。

さて、試合ですが...。

とりあえず、VTRを何度も見たのですけど...。

もしかしたら完全にえこひいきな観点からの思いなのかもしれませんが...。

もう主審に振り回される試合はたくさんですよね!!!

あのプレーをPKと言われたら、ディフェンスは守備できないですよ。中央の背後を取られながらも必死でついていった吉田恵はよくカバーしたと思います。

これもそれも、少ないながらも決定的チャンスがあった鳥栖が決めきれなかったからこそ起きたもの。2点目を決めていたら試合は違ったものになっていたと思います。

徳島は前半は鳥栖が上位相手にかかえるジレンマと同じものを抱えていたと思います。ひいて守ることによってセカンドボールを拾えずに攻撃につなげることができない。ラインをあげられずに防戦一方になってしまう。

後半になると鳥栖の運動量が落ちてセカンドボールがフィフティフィフティになってきました。また、外国人選手も含めて攻撃的な采配をふるってきたことによって全体を押し上げるイメージが徳島にもでてきました。

前半からチャンスを決められない鳥栖でしたが、相手が攻めに来ても戦い方として更に攻撃を選択していました。なまじっか攻めることができるので完全に守備に入って1点を守りきるというよりも2点目をとる攻撃の選択をしていましたね。

これは監督の交代が物語っていると思います。これまでそこそこバランスがよかった中盤だったのですが、村主に変えてユンを入れる交代。いつもはこの交代は負けているときの采配でしたが、今回は勝っている時の交代でした。

結果的には追加点を奪えず、逆に同点弾を浴びてしまうという形になりましたが、これが岸野監督のやり方だと思うようにしましょう。相手が攻撃力を誇っているチームではなく、鳥栖と同等レベルの戦力の相手であれば1点を守りきる事ではなく、追加点を奪うことによって勝ちをとりに行く。攻撃は最大の防御ですからね。これが正解かどうかはその時々の結果がすべてなのですが、1年を通じたときに確率論としてその選択の是非がでるでしょう。

そうそう、義希がとうとうフリーキック決めましたね!これからもいい武器になるはずです。練習は裏切りませんね。もっともっと決めて欲しいです!

さ、ダービーも近づいてきたので選手達も更に練習に気合を入れないといけないですね!

義希をもっと行かせる攻撃はできないものか

2007年5月 9日 11:53
義希の運動量、攻撃においても守備においても至る所に顔を出せるポジショニングとボールを受けてからのキープ力は、組織の力でやりくりをする鳥栖の戦いにおいては必須と言っても過言ではないでしょう。実質、義希が復帰してチームの中盤が落ち着いてきたのを感じます。開幕直後はいわゆるボランチの位置には鐵戸、衛藤、山口、ユンと使われてきましたがキープ力はあっても運動量がなかったり、運動量があってもキープ力がなかったり、守備がおっつかなかったり、展開力がなかったりとなんとなく物足りなさを感じる所がありました。

義希は彼らの物足りなさを解消するべく、鳥栖の中盤の屋台骨となって守備に攻撃に奔走しております。サイドの組み立てにおいてフォローにはいったかと思えば、相手のカウンターを押さえるべくプレスに入る。また、サイドバックの裏のスペースを埋める働きも見過ごせません。

しかしながら、この現在の義希のプレーエリアがサイドになりがちなのが筆者的にはちょっとだけ残念。彼の中央からゴール前に飛び出す動きや、ペナルティエリアの手前からのミドルシュートなんかが見たいですね。もちろん、失点を防ぐべく守備に人数をかけており攻撃の始動が低い位置になってしまうので、義希の動きがどうしてもフォロー的な役割が多くなるのはやむをえないなのですが、彼が元々攻撃的な中盤の選手であることと、このところのフリーキックを見ても分かりますように、強いキックの精度が段々と高まってきたことを考えると彼がミドルシュートを放つ場面を作れないかと思ってしまうわけです。

いまの鳥栖はどうしてもサイドを崩す場面におけるパスの位置が縦の関係になっている場合が多いです。例えば、サイドバックが高い位置でボールを保持して、真横にポジションを取ったハーフ(もしくはボランチ)の選手にパスをだしてパス&ゴーで抜けるという簡単なワンツーの場面を作れません。ハーフの選手とサイドバックの選手が双方共にサイドライン際に並ぶことが多いので、サイドバックからでるパスがどうしても縦になってしまうのです。もちろん、その先にサイドバックが走るスペースはありませんので、パスを出したサイドバックの選手はそこに留まるか、もしくは中でボールを受けようと中央サイドへ動くか。相手は背を向けてボールを受けるハーフをつぶしにかかるので、どうしても3人目の選手としてのボランチのフォローが必要になります。ボランチはサイドの前の方へ動いてハーフの選手のドリブルのスペースを作るか、もしくはサイドバックが動いた位置へカバーに入ってボールを受けるか。だから義希がサイドのフォローへ走る場面がどうしても多くなってしまうのですよね。

いま鳥栖の攻撃でチャンスがあるとすれば、藤田のフリーランニングが、中から外へのダイアゴナルランであったときにディフェンスラインから長いボールがでることがあります。(ちなみにヴェルディ戦では藤田の外から中へのダイアゴナルランによって高地からの長い裏へのパスを引き出し、そのまま受けてシュートを決めましたね)長いボールを外で受けた藤田がしっかりとキープしてハーフやサイドバックの選手が追い越して行った時に藤田がその選手へボールをはたく。その瞬間に逆サイドのハーフやフォワードがゴール前につめる。相手のディフェンスの選手はもちろんゴール前へ詰めるフォワードとハーフの選手へと目が行きます。そこで深くえぐったサイドの選手がクロスをあげるボールはマイナスで義希の足元へ。義希はミドルシュートをズドン!

...これ、いいじゃんw
妄想乙とか言われそうですが(笑)

チーム全体のバランスを考えると、なかなか義希がゴール前へ行くというのは難しいかもしれません。ただ、中盤の相棒にユンが入ったときはダブルボランチの一角としての役割が完全に守備的になりますのでやむをえないかもしれませんが、現在の先発メンバーでは相棒が村主であるので、そのときはタイミングを見計らってゴール前へ飛び込む義希がみたいなと思ったりもします。チーム全体の中での役割と決まり事というものがありますから、一概にその局面だけを見て彼のプレーの良し悪しを判断することはできないのですが、義希の今のキック精度をチーム全体として生かさない手はないなとも考えてしまいます。

サガン鳥栖 VS セレッソ大阪 (鳥栖スタジアム) など3試合

2007年5月 7日 11:54
2007 - 25 サガン鳥栖 VS 東京ヴェルディ1969
2007 - 26 アビスパ福岡 VS 湘南ベルマーレ
2007 - 27 サガン鳥栖 VS セレッソ大阪

上の2試合は簡単に振り返ります。

◆ サガン鳥栖 VS 東京ヴェルディ1969
村主が効いていましたね。彼はフッキというよりは、むしろディエゴにマークをしぼってボールの出所(経由点)を抑えていた感じです。
ヴェルディは細かくつなごうとするために中盤を省くということはあまり好みません。船越を先発であっても極端に長いボールを続けることはしませんでした。ですので、前半からフッキに至る前の経由点を村主が抑えきれたのはヴェルディの攻撃の滞留を生んだポイントだと思いました。

後半になって、ディエゴと永井、そして船越と飯尾を変えてきました。後半に入った直後にドリブルを抑えきれずに失点を喫してしまいましたが、後半はフッキに的をしぼって中央でボールを持たせないようにしていました。フッキにサイドでボールを持たれる分は人数かけて守っていたのでそうは怖くなかったですね。

ヴェルディも服部をボランチの位置においてこぼれだまをよく拾っていました。これが二次攻撃、三次攻撃につながった点だと思います。鳥栖は押し込まれながらもよく我慢してワンチャンスの得点につなげました。

しかし、藤田はフィジカルが強くなりましたね。先日の山形戦のゴールといい、ディフェンスに競り勝ってゴールを決めるシーンが多くなったと思います。ループというアビリティを覚えたようで(笑)

◆ アビスパ福岡 VS 湘南ベルマーレ
福岡強かったです。鳥栖が湘南にやられたときは石原にボールが収まってしまって、そのくさびからアジエルにゴールに近い場所でボールを触られていたのですが、福岡は前線にボールが収まらないようにしっかりとくさびのボールを奪っていました。アジエルのドリブルはすごかったのですが、開始点が低い位置からだったので2人、3人交わしても3人、4人目で捕まっていました。鳥栖との違いは2人交わされた後にフォローが入ってボールを奪えたところですね。シュートを打たれてもディフェンスが必死にブロックしていました。

◆ サガン鳥栖 VS セレッソ大阪
さて、興奮冷めやらぬ昨日の試合。いかにも鳥栖らしい戦いでしたね!

前半からコンパクトに守備ラインを引き、守備に人数をかけている鳥栖。中盤からサイドへのボール回し、そして早いクロスで活路を見出すセレッソ。鳥栖の守備から入るという戦い方としてはヴェルディとの試合で見たものに近いものがありました。しかしながらこの試合でのディフェンスでは、例えばフッキやディエゴのようなある程度個人に注視したマーキングではなく、ゾーンに入ってきた選手に対してマークを受け渡す事でこなしていました。日高や内間が飯尾に受け渡しを何度も確認していたのが印象的です。内間は簡単にクリアでボールを失ったときにユンさんからキーパーを使えと怒られていましたね(笑)そうやって彼も成長するのだと思います。ミスもありましたが、無失点で抑えたことを自信に思って更に頑張って欲しいですね。

その守備ですが、ボールがセレッソの低い位置にある場合は、相手のフォワードにボールが入るまでは、フォワードをある程度遊ばせておき、ボールが入ったときにディフェンスとボランチでサンドする形がすぐに作れていたのはよかったと思います。これまでの試合ではボールがフォワードに出た瞬間にカットに行こうとすると単発プレスになったり、技術的に交わされる事も多々ありましたが、最近は、ボールを出させてからそのポイントをすぐに囲いこむによってボールを奪えていると思います。これもそれも村主が状況によって、ボール保持者へのファーストディフェンス(プレス)に入ったり、自ら引いてスペースを埋めたりという動きができているからでしょう。全盛期のように運動量活発に前線に顔をだして攻撃に力を発揮することはありませんが、ツボをついたプレーっぷりだと思います。

逆に、全盛期のように運動量活発に守備に効いているわけではないのですが、攻撃のアクセントとなりボールを軽やかにさばいていたのがユンジョンファンですね。いいポジションにいる選手には彼から必ずボールが出てきます(ラストパスをチャレンジされる)ので、前線の選手も走りがいがあると思います。

ユンジョンファンが入ったことによって起きる攻撃のリズムとしては、彼がボールを受けてもワンタッチでパスの出し手に戻すという一連の流れ。前線でつまってユンにボールを戻し、ここで通常のボランチでしたらサイドへ展開するか、後ろへ戻して組み立て直すかという所ですが、ユンの場合は再びパスの出し手が前を向いてボールを受けられる所へダイレクトで出したりします。このプレーで相手のディフェンスの人数を集めさせて逆サイドにフリーの選手を作ったりもできますし、いい形であればその選手が前を向いてボールを扱うこともできますよね。鳥栖の他の選手ではなかなか見られないリズムを作るプレーです。

最近の監督の選手交代の傾向にもつながるのですが、いまの村主とユンの使い方は戦いのプランとして非常にいい采配だと思いますね。まずは守備で失点を防ぎ、得点を取りに行く、勝ちにいくタイミングでユンを投入する。また、運動量が落ちてきてプレーに精彩を欠いてきた選手も交代選手という駒を使って、着実にピッチに新しい力を入れていると思います。廣瀬は交代でよく頑張って試合を決めてくれました。

無失点の勝利で手放しで喜びたいところですが、、欲を言うと守備に人数をかけてボールを奪うので攻撃に転ずるのがまだまだ遅いですよね。そこでフォワードにボールを当ててしっかりと全体があがるタメを作って欲しかったのですが、昨日は雨の影響もあってかくさびのボールも精度を欠きましたし、藤田の折り返しもいまいち決まっていませんでした。そこがセレッソに押し込まれる原因を作ってしまったところですよね。ボールを失うのが早すぎて守備に人数をかけざるを得なかったと思います。

フォワードと言えば、ここ最近のレオナルドのドリブル突破と泥臭い頑張りは鳥栖サポーターの心を打つに余りあるプレーなのではないでしょうか。中盤にスペースが空いているときには守備に奔走していたシーンも素晴らしかったと思います。是非とも彼のホームでのゴールを見たいですね。

セレッソは交代で入ってきた選手がいい流れを生んでました。特に後半に入った直後は金が中央にいても、サイドに流れてもいいタメとなっていてセレッソの流れを生んだと思います。アレーも低い位置でボールをさばいてからゴール前によく顔をだしていましたが、今日はシュート精度的についていない面もありました。後半からはセレッソのフォワードにタメができていたので、鳥栖のボランチがサイドに引き出されたり、もしくは最終ラインに吸収されやすくなって、鳥栖の二列目とボランチの間が空き気味になっていました。

また、セレッソは後半に入ってからダイレクトに展開する攻撃も増えて、鳥栖の守備陣の的をしぼりにくくしていたのも目につきました。後半の方が押し込まれるシーンが多かったのは鳥栖の運動量が減ったことも確かですが、前半ではボールを奪えていた相手のくさびの位置でなかなか奪えなくなったからというのもあると思います。後半の40分くらいの酒本のクロスからのアレーのヘディングは非常に精度が高くて早くていい攻撃でしたね。かなりひやりとしました。

柿谷は博多の森で見たような速さは感じられませんでした。彼が前を向いていい位置でボールを受けることを許さなかった鳥栖のディフェンスを褒めるべきでしょうね。

高地は、右サイドのハーフというポジションで使われていますが、監督がメッシやリバウド、中村俊輔、清水の藤本のようなプレーを望んでいるということでしょうか。前半に逆サイドの山城へ大きな展開を行い、パスをだしてからゴール前に走りこんで山城からの折り返しをハーフボレーでシュートというシーンがありましたが、そういったプレーが今後もっともっとできたらと思います。

日高は不慣れであろうはずのサイドバックですが、出足鋭く守備をこなしていましたね。ヴェルディ戦もフッキを押さえた素晴らしい粘りのプレーがありましたし頑張っていますよね。ドリブルができる選手なのでボールを奪ってからも攻撃のアクセントにもなりますし、いまのまま積極果敢なプレーを見せてくれたらと思います。

◆ 追記
藤田は主審と相性が悪かったかのように競り合いに勝ってもずっとファールをとられていましたね。フィフティフィフティに見えるような場面でも取られていました。ユンさんは競ろうとしたところでちょっと押されて倒れこんでファールを奪っていました。まさに老練ですね。審判の動きとファールの取り方を見て藤田もそんなプレー、いわゆるずる賢いプレーをやって欲しいですね。藤田はいい意味で愚直で頑張り屋さんで根が素直なんだなと思いました(笑)

大分トリニータ VS ガンバ大阪 (九州石油ドーム)

2007年5月 1日 11:56
2007 - 24 大分トリニータ VS ガンバ大阪

大分は...ちょっと重症ですねぇ。マークの受け渡しがずれていますし、DFとボランチ、そしてDFとサイドの選手の連携があってませんね。逆サイドにボールが来たときに人数がすくなくて簡単にワンツーで割られたりするシーンが見られました。センターバックがつりだされたときの三木の対応も少し遅れるところがありましたが、そこのあたりは昨年はトゥーリオがうまくディフェンスラインに入ってカバーしていたのですが、今年のボランチはそれができていないですね。ディフェンスラインにカバーに入ったとしても、入り込んでしまってボールを奪ってからの次の展開につなげることができない。守備は攻撃をするためにあるものですが、守備だけで終わってしまっていました。

結局、去年のメンバーと変わっているのはトゥーリオ、エジミウソンの場所なのですが、心臓部が入れ替わってしまってまったく別のチームになったかのようです。この試合のスタメンであります藤田は頑張っていたとは思うのですが、いかんせん、組み立てにおいて非常に難がありました。ボールを持って前を向けない、人をかわせない、パスの精度がないというゲームメーカーとしては致命的な状態。昨年でしたらプレスに来た選手を一人交わして大きな展開からの素早い攻撃というところで、相手のプレスに窮屈になってしまって、キーパーやディフェンスに戻していたので、時間がかかってしまって相手の(しかもガンバの)守備陣陣形が整ってしまいます。梅田はボールに絡む機会があまりにも少なくて終始消えていました。マラニョンはでていなかったのですが、どうなんですかね。

根本は前の試合でも感じたのですが、今年はキック精度がやたらと落ちているような気がします。回りの選手に問題があるのか、彼個人の能力の問題なのか。

ガンバはゲームコントロールに関しても落ち着いていました。早い段階で2点とれたので攻撃にかける人数も「ほどほど」という感じでした。ボールを奪ったらフォワードにボールを早く送り、彼らがドリブルやシュートでチャレンジを図ればカウンターに備える。前線がキープしてくれて時間を作ってくれれば、全体をバランスよく押し上げてポゼションに切り替える。ボール回しも堅実でしたし、何よりもあわてない。強いチームの真髄を見せてもらった気がします。

また、久しぶりにスタジアムで見た遠藤の上手さに惚れ惚れしました。常に味方の位置と使えるスペースが見えていますね。あれだけボールがさばけていたら味方も信頼して走ることができるでしょう。

もうひとつ、ガンバが強いなと思ったのは、交代してでてきた選手のモチベーションの高さ。レギュラーを取らなければならないため、みんな必死でボールを追って必死でチャレンジしていました。チーム全体の底力と感じた瞬間でした。

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