アビスパ福岡 VS 横浜Fマリノス (博多の森球技場)

2006年9月19日 23:38
J1はしご第二弾。大分ビッグアイを出発後、JR、地下鉄、バスを経由してようやく試合開始直後に博多の森へ到着。

試合は3-1という点数だけ見るとマリノスが完勝のようですが、数的有利にたった福岡の猛攻にさらされた時間帯が長かったので水沼監督はヒヤヒヤしていたでしょう。実際にシュートは4本しか打てなかったのですが、その少ないシュートから生まれたマリノスの3点はいずれもスーパーゴールでした。

1点目は山瀬のスルーパスから久保のループによる得点。メインスタンドアウェー側から選手の動きが見ていたのでよく見えたのですが、久保はジャンプやキック力等の身体能力について評価されることが多いのですが、なかなかどうして流れる動きやボールを引き出す動きもかなりのもの。

前半14分、好調の山瀬が前を向いてドリブルを仕掛けるとボランチのチェックがなかったために、福岡の高いラインはとりあえずリトリートを開始。CBのどちらかがチェックに行くかなと思うまもなく左側へ走りぬける久保の動きを察してスルーパス。ただ、このスルーパスはややゴールから離れる形で出されたために前線にフォローが来てない状態で久保が孤立することが想定されたのですが、なんとなんと水谷をあざわらうかのような弧を描いたループシュート!まさに想定の範囲外!(笑)

自分達はフットサルをしていてさんざん「30代になったら腰が回らん」と言っていたのですが、久保の腰はギンギンに回ってましたw(一つ下の後輩と中学が同じだから誕生日が来ていたら30歳のはず)その後の柳楽に対するヘディングはまったくいただけませんでしたが、この退場が奥と坂田の交代を呼んで坂田の素晴らしいゴールを生んだと思えば許せますw

さて、退場の後は福岡が怒涛の攻めを開始。終始ボールをキープして右へ左へとボールを回してから攻め上がるもののクロスは合わず、シュートは枠を捉えきれず。福岡は一時期の悪すぎる状態は脱出したものの、なかなか効果的な攻めができませんね。直前に大分の試合を見てきたので分かるのですが、ボランチがフォワードを追い越したり(もちろん全員の意識統一の元で)、ゴール前で盛んにワンツーをしかけたりという『パッ』と一瞬のスピードを上げる攻めができていません。ボールを回しながらほころびを探すと言った感じでしょうが、それではなかなか崩しきれませんよね。

そんな中でも一番惜しかったのは布部の左足のシュート。アウトサイドからするすると中に入ってきた布部を松田と中澤がぽっかりとはずしてしまって、ホベルトからど真ん中を縫うような綺麗なスルーパス。受けた布部は振り向いてシュート!......でしたが、枠を捉えきれず。あれは決めておかないと...ですね。

マリノスは、どのチームも行う、マークをはずした後では恒例となっている「緊急DFミーティング」が松田議長の招集で行われておりました(笑)

そんなこんなで後半終了。後半も福岡の攻撃が中心になるだろうなという事で観戦場所をメインスタンドホーム側に移しました。いつもこの場所はなかなか座れないのですが、一人だったのでハーフタイムの間隙を縫ってスペースを確保。スペースを見つけるのは城後や布部より上手いかも(笑)

後半に入っても福岡が攻め立てます。しかしながら、守るという意識の元で全体が引いているマリノスのゴールをこじあけるのは非常に困難。左サイドに古賀が入ってサイド攻撃が活性化してクロスがあがってくるものの、松田、中澤、河合、奈須の守備陣に対して福岡は飯尾、城後、布部、北斗...。高さでは分が悪いですよねぇ。

マリノスはボールを奪っても攻め上がることができずにディフェンスラインでボールを回すことが多かったのですが、福岡はそこからボランチ出されるボールに対してなかなか詰めきれなかったですね。ディフェンスラインの前でボールを奪うことができたら得点のチャンスにつながる可能性は高いのですから、決してパスの引出しが上手ではないボランチの河合にボールが入ったところを狙っていけばおもしろかったのですが。キーパーまでボールを戻させてもキーパーに長いボールを蹴らせたらそれはそれでOKですからね。また、せっかくボールを奪ってもフリーの状態で出すサイドチェンジや縦パスでミスが発生してせっかく掴みかけた攻めのリズムが急停止したのも残念でした。

キーパーといえば、マリノスとしては一人少なくて劣勢であるので時間が過ぎれば過ぎるほど助かるのですが、前半に榎本がボールを保持している状態で福岡のフォワードは誰も詰めず。その状態に対してホベルトが城後に向かって何度も「行け!行け!行け!」と言っているのですが城後はまったく詰めず。このプレイもフォワードが専門職でない事の弊害だと思いますよ。元々中盤の選手なのでフォワードの動きの中での攻撃、守備というのがなかなかできない。川勝監督が

「城後のフィジカルは魅力」

のような事を話していたので、もしかしたら単に体格がいいだけでバロンの代わりに前線をはらせているのではないかと思ってしまうわけです。サッカーはそんなもんじゃないんですけどねぇ...ってS級保持監督に対して失礼なお言葉か。

筆者が監督ならばマリノス相手だったら、むしろ有光と田中のツートップにしてスピード勝負を挑みますけどね。高さでは分が悪いのは明らかなので執拗に裏へ裏へと抜けていく事を指示したいです。あと、中盤にはスルーパスが出せる久藤を起用。ゴールライン付近まで行けたらそこへ至るまでにアレックスや北斗や(ボランチの)城後がしっかりとゴール前につめてくれますから、有光や田中からのマイナスのボールをチャンスとさせたいところですけどね。

福岡サポータが得点を熱望しているのはオフサイドのゴールが決まった瞬間に現れていました。布部がオフサイドで抜け出し、筆者は旗が上がるのが見えたので惜しかったなと思っていましたが、布部はプレー続行。キーパーの榎本を交わしてゴールへ流し込んだ瞬間に一斉に立ち上がる周りの福岡サポ。そして盛り上がるウルトラオブリ。筆者の目の前にいた母子は抱き合って喜んでいたのですが、オフサイドと分かると脱力...。

ゴールが決まった時の博多の森の盛り上がりは他のスタジアムにはない程に歓声がこだまするので、オフサイドを分かった瞬間の脱力感がより一層、虚しく思えました。この熱いサポーターたちを喜ばせるプレーができていない福岡のフロント、首脳陣や選手は最近のサポータたちの行動をどう感じているのか。

そんな福岡を尻目にマリノスがカウンターで2点目を取ります。これまた山瀬がセンターライン付近でボールを受けて、右サイドを駆け上がっていく坂田へとロングパス。これを受けた坂田が柳楽を1対1で制して交わし、狭い角度から思い切ってシュート!水谷のニアサイド上部を抜けてポストにあたってファーサイドに突き刺さりました。決まった瞬間に静まり返る福岡サポータと対照的に、あまりのビューティフルゴールを見て、思わず「おおおおおおおおおおおお」と言ってしまった筆者。即座にああっと頭を抱えて残念がる様子を見せて難を逃れましたが、ちょっと危なかったw

3点目も山瀬でした。左サイドからドゥトラが抜け出してニアに走りこんだ坂田に釣られてセンターバックが2人ともそちらへ。ニアからファーへと駆け抜けていった山瀬に対してクロスがあがり、やや遠いかなと思っていたらなんとスライディングボレーでゴールへ突き刺しました。反省していない筆者はまたもや「おおおおおおおおお」でしたがw。山瀬をつかまえきれない事は福岡の今の守備組織を現しているのでしょうか。

福岡の選手たちの気持ちが知りたいのですが、シーズン途中で監督が変わり、その監督の元でもまったく結果がでない。監督が連れてきた選手たちが試合にでるものの結果はだせず、J2を戦い抜いてきた生え抜きの若い選手たちは日の目もあたらずサテライト暮らし。サテライトでいくら頑張っても監督が見に来ないのでモチベーションの維持はどうしているのか...。(最近は戦術練習を一緒にしているみたいですが)決して経営に熱心とは言えないフロントを抱えている福岡というサッカークラブのチーム分裂が非常に心配です。

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