福岡 VS 浦和

2006年4月10日 01:47
2万人を越える観客の中、時間が過ぎてしまうのを忘れるくらい試合に魅入ってしまって思わず気持ちが入り込んでしまう両チームの戦いでした。結局試合の決着がついたのは後半ロスタイムに力ずくで闘莉王が生み出した一発だったのですが、あの1点だけで勝ち点の明暗を分けて終わらせてしまうには非常に惜しい試合だったと思います。

福岡は相変わらずのプレスと守備組織でした。城後とホベルトの守備も、ホベルトが先陣を切ったあとに城後がうまくその回りをフォローし、ディフェンスラインの裏を抜けるパスを完全にシャットアウトしていました。布部の動きをお勉強させてもらったら城後ももっとよくなるでしょうね。

長野と千代反田もワシントンの体躯に圧倒されず、ポンテの技術に振り回されず、長谷部のドリブルにも何とかついていって最後の最後で必死に食い止めていました。お互いイエローをもらってしまいましたが、ぎりぎりでふんばっていましたね。

一番良かったところは両サイドの守備。宮本と北斗が浦和の誇る両翼である三都主と山田にまったくと言っていいほど仕事をさせませんでした。特に北斗は三都主のでてくるところをことごとくつぶして低い位置からクロスを上げさせるだけにとどまっていました。

林も浦和の守備陣に対して体を背おったポストプレイ、そしてヘディングでの競り合い。最初は分が悪くてすべて跳ね返されるのではと思っていたのですがなかなかどうしてチャンスを作り出していました。運動量もありましたし、最後は疲れたかもしれませんが彼の役割はしっかりと果たしたのではないかと思います。

しかしながら、有光と田中は坪井に完全にスピード負けしていました。そこが福岡がビッグチャンスを作れなかった所だと思いますね。ドリブル突破や裏へ抜け出すシーンがもっと作れれば福岡に1点入っていたかもしれません。スピード勝負においては坪井と堀之内の守備は素晴らしい堅実っぷりを見せていました。田中の後ろから行って追いつくんですからね。すごかったです。

浦和が完全に圧倒していたわけではなくて、後半の中盤過ぎから福岡が押していた時間帯があったんですけどね。そこでゴールが決まれば改心のゲームプランだったのでしょうが、平島のヘッドを都築がファインセーブした事が浦和を救いました。

浦和は見た感じ、前半からどうも攻撃と守備の分業制をしいているのではないかというような攻撃でした。小野やポンテにボールが入ると前線の4.5人はトップスピードで上がっていくのですが、鈴木と長谷部は自重していたのか攻撃に積極的に参加する様子はありませんでした。闘莉王も多少いらいらしている様子はあったものの、セットプレイ以外で前線に顔を出す様子はほとんど見られず。山田と三都主が前述の通り思うように突破できなかったので飛び込むタイミングがなかったのかもしれません。

特に心配だったのは小野ですね。小野は周りから孤立していたように感じました。ボールが小野のイメージ通りに行ったときには回りがそのパスについてこれず。回りのイメージにあわせようとして小野がパスをだそうとしたら今度は小野自身がパスミス。ドリブルのキレもありませんでしたし、判断が鈍いような場面もあってどうにもこうにもスランプなんでしょうね。

もしかしたら、小野とポンテの相性が悪いのかなとも思います。どちらもボールを持って自分でリズムを作ってラストパスを送るようなプレースタイルですし、中盤の底から攻撃に参加してくる長谷部も含めると司令塔が多すぎてしまうのではないのかなと。彼らの中でショートパスがポンポンとつながればいいのでしょうけど、イメージが共有できていないのでどうしても単発になってしまっていた感じでした。三都主も足元でボールをもらいたがるタイプですし、小野のよさが生きなかったのかな。

特効薬としては岡野や田中達也(怪我があけたら)を入れて裏へ抜けるパスを多用させたり、永井が1対1の状況になるようなパスをださせるとか、小野にたくさんボールを触らせて、たくさん経由して、一発のパスを出させる方が彼にフィットするとは思うんですけどね。
あと、鈴木啓太がすごくいいプレーヤーだなと思いました。闘莉王が居ないときのカバーリングとか、サイドにボールが出て攻撃が煮詰まったときに後方支援のフォローからサイドを変える働きとか、もちろんプレスに行くのも彼の仕事でしたし、中盤の後方でいい働きをするボランチがいると引き締まりますね。テレビで見ているとどうしても彼の"パスミス癖"しか目に映らないのでそこまで注目していなかったのですが、スタジアムでプレーを見るといい選手だなと思いました。まあ、パスミスとは言ってもイイヲ様のような致命的なパスミスはないんですけどね(笑)

最後に、浦和サポの声はすごかったです。バックスタンドにいたので、スタジアムの左側だけみたらここは駒場か埼玉かというような赤い波で覆い尽くされていました。迫力ありすぎ。福岡サポの声を完全に圧倒していました。あれだけのサポがついていたら浦和の選手たちも心強いでしょうね。

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